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NARUTO〜サイドストーリー〜
SIDE:A
第十七話
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。結構なサイズです。


 育ち盛りな上、修行などで体力とエネルギーを消費するからこれくらい食べないと体が持たないのだ。毎日作ってくれる母さんには感謝感激である。


「チョウジほどじゃないけど、ハルトもよく食べるわよねー」


「チョウジほどじゃないがな。よく毎日その量食べきれるな」


 盛り盛り一段目の弁当箱を消費している俺を見ていのとシカマルが言う。俺の一回りデカい弁当をペロッと平げた上で「まだ食べたりないかな〜?」というモンスターには到底敵いませんよ。


「燃費が悪いんだよこの体。毎日このくらい食べないとぶっ倒れるからな」


「あー。確かにお兄ちゃんの修行風景とか見てるとそれも納得だってばさ」


 何度かガイ師匠の元で修行をする光景を目にしている汐音が頷く。ガイ師匠の基本方針は体をイジメにイジメてイジメ抜き、常に己の限界に挑戦し続けるというもの。信じる者は救われる、限界など気合と根性でどうにでもなるという現代スポーツ学に真っ向から唾を吐きかけるような精神論の元、行われる修行は着実に俺の血肉になっていた。


「あの、ハルト君。無理だけはしないでね……?」


 ガイ師匠との修行はさすがに見たことないヒナタが心配気な表情で温かい言葉を送ってくれた。恋人にいらぬ心配をかけるわけにはいかない俺は根拠のない自信で持って笑顔で親指を立てて見せた。


 師匠のようにキランッと爽やかな歯を見せて笑うと、顔を赤くしたヒナタはあたふたした様子で手元のポーチから何かを取り出した。


「え、えっと、その、ハルト君よく食べるから、お昼ご飯だけじゃ足りないかなって思って、その、これ……っ!」


 受け取って!と心の声とともに突き出したのは黄色い巾着袋。大きさといい、今の言葉からしてどうやらお弁当が入っているようだが――って、えっ? ヒナタの手作り弁当!?


「このお弁当、ヒナタが作ったのか?」


「な、なんだとぉぉぉぉぉ!?」


 突然シャウトする犬塚家の長男。その叫び声に周囲の視線が集まった。


 うるせえバカ犬っ、とアホの尻を蹴飛ばしてヒナタに視線を向けると、顔を赤くした彼女は縮こまるようにしながらもハッキリと言った。


「う、うん。その、お母様に教わりながらだけど。ハルト君に食べてもらえたらって思って……」


「マジか! ぉぉおっ、すごい嬉しい!」


 あのヒナタの手作り弁当! それも初手作り! やべぇ、嬉しさのあまり胃と腸が過労になるくらい活動してくれてるのがわかるわ。もうお腹すき始めたもの。


「あの……ハルトくん、よく食べるし、足りないかも」


「いやいや、腹七分だったから丁度いい量だよ。むしろナイスだ」

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