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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第615話】
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うふふ、お気に為さらず。 せっかくですもの、いいじゃありませんか♪」

「ああ、キミとの思い出としてはこれも悪くないだろ?」


 一様にそう告げる三人――と。


「うぉぉおおおッ! 俺はやる! やってやるぞぉぉぉっ!!」


 いきなり叫ぶ五反田君――刹那、急激に加速し、安全運転だが思い切りカーブを曲がり始めた。


「おわっ!?」


 遠心力に振り回され、腕に当たっていたエレンの乳房に肘が当たり、形が崩れると共に柔らかな感触が伝わってくる。


「……!?」


 エレン自身、腕に当ててはいたがまさかこんなにも自身の乳房が遠心力でヒルトに密着されるとは思っていなかった。


『エリー、すまない……。 わざとじゃないんだ』

『わ、わかっている』

『そうか――っと、すまない、またカーブで君の……』

『だ、大丈夫……です』


 ――まだ思考回路は暴走していないが、やはり乳房を押し当たる度に熱暴走し始める乙女の思考回路、一方でセシリアは。


「きゃあっ♪ うふふ、揺れますわね?」

「だ、だな……」


 楽しそうなセシリア、抱き付く力は緩めず、乳房に挟み込む様に腕を抱くセシリア、そしてラウラは。


「ヒルト、もっとぎゅってしてくれないか? やはり危な――きゃっ!」

「っと!」


 二人に抱きつかれながら俺はラウラの腰に手を回したまま更にキツく抱き締めた。

 その後もカーブ多目の道を曲がる度に左右に揺らされ、その度に両サイドからの柔らかな感触、膝の上のラウラも今は俺に凭れかかる様にしている。


「ちょ、ちょっと五反田君! 安全運転でスピードを――」

「うぉぉおおおッ! お客様の要望叶えて特別料金だあぁぁあああっ!!」


 俺は悟った、こいつ何も聞こえてないなと――。

 揺れる人力車の中から何とか携帯を取り出し、俺はそれをセシリアに手渡し――。


「これも記念だ、四人で撮ろう!」

「うふふ、良いですわね!」

「良いだろう、嫁との記念が増えるのは私も歓迎だ」

「私もOKだ。 セシリア、頼むぞ」

「任せてくださいまし」


 激しく揺れる人力車、曲がる度に遠心力に振り回される中、携帯で何度も写真を撮る俺達四人。

 見切れていたりぶれたりと散々な写真だったが、それはそれで記録にも記憶にも残る結果になるだろう。

 京都の街に響く五反田弾の叫びが木霊する中、俺達は揺れる人力車を楽しんだ。
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