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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第615話】
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、真ん中に座るといい」

「え? ラウラはどうするんだ?」

「大丈夫だ、席はある。 とりあえず目立つのだ、早く行くぞ」


 怒ってはないが注目されてるのが気になるラウラとエレン、セシリアは聴衆の視線など気にせず、金髪の髪を掻き分けていた。

 傷の深いたっくん、信二に視線を向けるがこれ以上待たせても仕方ないので乗り込む。


「じゃあ真ん中に……」


 ラウラは立ち上がり、席を譲ると俺が座る。

 セシリア、エレン二人の合間に挟まれた俺――にラウラが。


「ではヒルト……し、失礼する」

「「……!!」」

「席って……俺の膝かよ」


 ラウラが俺の膝に座った、セシリア、エレンの二人はその手があったかという表情を浮かべていた。

 ヒルトの両隣という良い位置よりもヒルトの膝の上なら安定しないからヒルトが後ろから抱きしめなければ危ない――。


「や、やりますわねラウラさん……」

「……その手は思い付かなかった」


 悔しがる二人を他所に、ラウラは銃口を五反田君に向ける。


「さて、五反田、貴様はあの織斑一夏の友人という事だったな。 とはいえ今は人力車の運転手だ。 ならば客のお願いは聞くことだ。 ゆっくりかつ安全運転を心掛けろ。 そしてカーブ多目のルートで京都を案内してもらおうか!」


 後頭部を銃口でつつくラウラ、俺からは少ししか見えないが五反田君はげんなりしてる様に見える――と。


「……やってやる、やってやるぞぉぉぉっ!! わざわざ京都くんだりまでバイトに来たんだ! うぉぉおおおッ!!」


 高らかに叫ぶ五反田君は人力車の引き手を持ち上げる。


「っと、たっくん、信二。 またな!」


 出発前にそう声をかけると――。


「おう! じゃあなヒルト! ほら、たっくん! ヒルト行くって」

「おぉぅ……じ、じゃあな……」


 力ない言葉でいうたっくん、信二は傷は深くなくとりあえず振る手は見えた――そして。


「では出発!」


 ぐっと足に力を込めて引き始める五反田君――ゆっくりとだが回り始める車輪、そして直に景色がゆっくりと流れ始めるとセシリア、エレンの二人は。


「少し揺れますわね。 ヒルトさん、腕を組んでもよろしくて?」

「確かに揺れるな。 ……は、端は危ないから私も腕を組ませてもらいたいのだが……」


 二人してそういい、俺は頷くと同じタイミングで俺の腕に抱き付くように絡ませ、自身の乳房を押し当ててくる。


「ヒルト、ちゃんと私の腰に腕を回すのだ。 膝に座ってるのだから揺れて危ない」

「はいはい。 てか四人乗りが危ないよ、てかまずい気が――」


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