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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第614話】
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、それはアタシも思った! もうアタシはあいつの事なんて何も思ってないから良いけど流石に驚いたわよ」

「だね、普段見てる織斑君からは想像できないし、というか……やっぱり普段のヒルトに対する態度見てたら――同性の方がって思っちゃうから」


 鈴音、未来と続けた所で箒が――。


「……場の雰囲気に流されそうになっただけだと思う、今の私が客観的に見ても。 現にあいつは次の日なに食わぬ顔だったのだしな」

「ん〜、そこは彼奴らしいというかなんというか――まあ結論は俺もわからんが」


 話してる内に座れる場所があったため其処に腰掛けた一同。

 11月という季節柄、風が吹き抜ける鴨川の外で会話よりも本来なら何処かで食事しながらの方が良いような――そう思うが可能な限り彼女達の要望を聞いてあげたいとも俺は思った。


「あ……何の気なしに座ったけど、下にハンカチ敷かなくていいか? ――あ、ハンカチ一枚しかない……」


 取り出したハンカチが一枚しかない俺に、皆は首を振る


「いや、ヒルト。 心遣いだけで私は大丈夫だ」


 ――と箒が言い、続いて鈴音。


「あたしも大丈夫。 ありがとね、ヒルト」


 そして最後に未来がしめる。


「私も大丈夫だよ、これぐらいなら気にしないしね」


 等というものだからハンカチを仕舞う俺――目の前の鴨川の流れるせせらぎの音、カップルの甘い会話が聞こえてくる。


「ヒロくん大好きだよ?」

「僕もだよ、亜紀ちゃん……君が大好きだ」

「私の方がもっと好きなの!」


 ――等と目の前で繰り広げられるのだから堪ったものではない。

 暫くして歩いて去っていくが――やはりカップルだらけで其処らかしこから甘い会話が聞こえてきた。

 それを払拭するように未来が話を振る。


「そ、そう言えば箒ちゃんと鈴って、秋に落ち葉で何か焼いたりした?」

「え? …………」

「そ、それは……。 …………」


 顔を青ざめる二人、何かあったのだろうかと思っていると――。


「……む、昔の話だが聞いてもらえるだろうか?」

「え? 勿論だよ。 ね、ヒルト?」

「ああ、構わないぞ」

「そ、そうか……では――」


 そう言って箒は語り始めた。

 幼少期の出来事、神社境内の掃除がてらに落ち葉を集めていた所、一夏が薩摩芋を持ってきて焼き芋を作ろうという。

 保護者のいない環境下での火の取り扱いに箒は反対したものの、やはり好意を抱いている男子のお願いを断り続けて嫌われたくないという心情からか渋々焼き芋を作るのだが――。


「何か火力が足りないなあ、落ち葉もっと入れようぜ!」

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