第三章
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「よかったらね」
「ドリトル先生のところに行って」
「そしてね」
「聞けばいいんだ」
「この学園の何処に四つ葉のクローバーがあるか」
「そうすればいいんだね」
「というかそうしたら?」
晴香は実にあっさりとだ、剣に言った。
「今日にでもドリトル先生のところに行ってね」
「じゃあそうするね」
「アドバイスした身として私も一緒に行くから」
交際相手でもあるからだ、だが晴香はそれは言わなかった。言うとどうにも照れ臭く感じるからからである。
「それじゃあね」
「うん、悪いね」
「これ位いいわよ、じゃあ今日の放課後ね」
「大学の医学部の方まで行って」
「ドリトル先生に聞いてみましょう」
こう話してだ、そのうえでだった。
剣は晴香と共にそのドリトル先生のところに行った、先生は大柄で丸々とした身体を持つ実に温厚そうな顔立ちの白人男性だった。先生の研究室の中には実に多くの生きもの達がいて先生と一緒にくつろいできた。
二人で先生に挨拶をすると先生はにこりと笑って挨拶を返してだ、それから二人の話を聞いてすぐに言った。
「四つ葉のクローバーなら牧場の近くにあるよ」
「大学の農学部の」
「うん、あそこにね」
そうだというのだ。
「あそこは牛も馬も飼ってるね」
「あと豚もいますね」
「うん、色々な生きものを飼っててね」
それでとだ、先生は剣達にミルクティーを出して自分も飲みながら話した。
「そしてあそこの馬の厩舎の近くにあるよ」
「馬のですか」
「あそこにですか」
「それも実はね」
先生は剣だけでなく晴香にもにこりと笑って話した。
「多かったりするんだ」
「えっ、四つ葉のクローバーがですか」
「そうなんですか」
「そうだよ、だからあそこに行けばね」
それでというのだ。
「絶対に見付かるからね」
「それじゃあ」
「あそこに行くと」
「絶対に見付かるよ、だからね」
それでというのだ、それでだった。
二人は先生に教えてくれた礼を述べてだ、そのうえで。
その農学部の牧場にある馬の厩舎の近く、クローバーが生い茂っている場所に行くと実際にそこにはだった。
一つ二つと四つ葉のクローバーがあった、剣はそのクローバー達を見て目を瞠った。
「凄いや、本当にだよ」
「ええ、そうね」
晴香もクローバー達を見て言う。
「一杯あるわね」
「うん、僕これまでこの目で見たことはなかったけれど」
それがというのだ。
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