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ストリートミュージシャン
第二章

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 二人は路上ライブをはじめた、二人で休日や部活のない日にギターだけを持って外に出てだった。
 そうしてギターを演奏して歌うがだ、聴いてくれる人間もいれば通り過ぎる人間も多い。だが。
 歌っていてだ、奈津美は未可子に笑顔でこう言えた。この時二人は二時間路上ライブをやってスタバで飲みながら話をしていた。
「何かいいわね」
「そうね、私もね」
 未可子はコーヒーを飲みつつ奈津美に応えた。
「試しにって思ってたけれど」
「やってみたら」
「いい感じよね」
「何かあれよね」
 奈津美は自分のクリープを入れたコーヒーを飲みつつ言った。
「解放感があってね」
「それでいい曲や演奏だったらね」
「振り向いたり立ち止まる人がいて」
「わかりやすくてね」
「いい感じよね」
「これまでね」 
 ここで未可子はこう言ったのだった。
「学校の中のライブはね」
「やっぱり部活だと先輩優先だしね」
「どうしてもね」
 そこは仕方がないことだ、部活には先輩というものが存在するからだ。これはどの部活でも同じだ。
「だから一年の私達の出番はね」
「どうしても少ないから」
「けれどお外でやったらね」
「違うのよね」
「何時でも歌えて演奏出来て」
「よかったら聴いてくれる」
「いいわよね、何か」
 そうしたものがというのだ。
「ライブはライブ会場だけじゃない」
「そういうことね」 
 二人で話す、そして。
 ここでだ、今度は奈津美が未可子に対して言った。クリープが入ったコーヒーの味を楽しみながら。
「学校の中でもやってみない?」
「ライブを?」
「そう、学校の中でもね。うちの学校滅茶苦茶広いし人も多いし」
 二人が通っている八条学園は世界屈指のマンモス学園だ、その広さと人の多さから言うのだった。
「どう?」
「そうね」
 未可子は奈津美のその提案を聞いて頷いて言った。
「学校の中なら駅前や商店街でやるよりも」
「手軽でしょ」
「ええ、しかもね」
「学校の中だし」
「部活としてもね」
「簡単に活動出来るし」
 外での路上ライブよりもというのだ。
「いいわね」
「これも部長さんに言ってみる?」
「そうね」
 二人はここでまた部長に言ってみたがだ、部長は二人のその話を聞いて今度は快諾せずにだ。
 二人にだ、こう言ったのだった。
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