SAO:tr1―双子の兄妹―
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イノシシに見事命中させた。
「こんな風にあとはシステムが技を命中させてくれるよ」
「なるほどなるほど」
……なるほどと言っているけど、実はあんまりわかってはいない。でもなんとなくわかったので、私もキリト同様に小石を右手で拾い、投げる構えをした。
要はソードスキルを使うにはタメてから一気に解き放つ感じ、だよね?
そんな事を思っていると、私の右手に掴んでいる小石が光り輝いた。
おおぉ……光ってる。で、後はこれを発動させる様に投げれば、システムが勝手に判定をしてくれる。
先ほど小石を当てられた青いイノシシは怒ってキリトに向かって突進してきた。
「おりゃっ!」
青いイノシシの横腹を狙うように小石を投げる。これも先ほどキリトが見せた様に私も小石を投げると鮮やかな光を引き、狙った所へと命中した。
「おお、当たった!」
「そうそう、そんな感じだ。けど、なんで小石?」
「いや、だってこれクラインのためにやっているじゃん? 私が倒したらなんか違くね?」
「別に狩場に『フレンジーボア』の数が限られているわけじゃないんだし、キリカもどんどん倒して慣れた方がいいんじゃないのか? というか元々、お前のレクチャーでもあったんだから遠慮する必要ないだろ」
……それもそうか。
「じゃあ、そうするよ兄」
「その呼び方はここではしないんじゃなかったのか?」
「おっと、そうだったそうだった。ぼ、僕達兄妹が仲良くしているあんまり知られたくないからね」
「それ俺に言う必要なかっただろ」
そんな話をしながら、私とキリトはクラインが青いイノシシ、正式名称である『フレンジーボア』にまた突進攻撃で飛ばされている所を見守っていた。
実は私、キリカはいろいろと偽っている。
一つ、ゲームのアバターは男にしているが現実は女である。
そしてもう一つ、キリトの現実は私の双子のお兄ちゃんである。
兄の影響やメディアなどの影響を受けた私はソードアート・オンラインを購入してプレイしている。
私は事前に兄からソードアート・オンラインのレクチャー頼んでいる。兄はソードアート・オンラインのベータテストを受けているから遊び方を知っている。
だから兄と一緒にログインした後、真っ先に教えられたのは戦い方ではなく安くて強い武器を探す所からだった。兄についていき安売りの武器屋に駆けつけていたところに、クラインと出会った。
「ちょっとクライン。僕とキリトの動きを見てなかったの?」
「だってよぉ、モーションと言ってもこう……なんていうのか……」
クラインは立ち上がると右手に持っているカトラスをひょいひょいと振り回す。クラインの中ではあんまりイメージ出来ていないっぽい。
「……初動で一回タメて、スキルが立ち
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