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英雄伝説〜灰の軌跡〜
第24話
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かったのだが………」

レンの説明を聞いたトワは驚き、ジョルジュは複雑そうな表情でステラを見つめ、オリヴァルト皇子は疲れた表情で呟いた後レンに訊ねた。



「メンフィルは”全ての種族の共存”―――つまりは”光”と”闇”、両陣営の共存を謳っているから、その関係で何らかの理由で祖国にいられなくなった”訳あり”の人達もメンフィルに亡命する事は割とよくある事なのよ。で、その亡命してきた”訳あり”の人達も”メンフィルの民”になるのだからメンフィルは”国として”当然その人達を守る義務が発生するのだから、貴族の令嬢でありながら祖国や家族を捨ててまで亡命する程の”訳あり”の人物の一人であるステラお姉さんの事をエレボニアに教えてあげる訳がないでしょう?もし、エレボニアにステラお姉さんの事を教えちゃったら、ステラお姉さんの実家がステラお姉さんを連れ戻す為に全てを捨ててまで、メンフィルに亡命して新たな生活を送っているステラお姉さんの人生を滅茶苦茶にするかもしれなかったのだし。」

「それは……………」

「……何故そなたは名門貴族の令嬢と言う平民達や下級貴族達と比べれば恵まれている立場でありながら、故郷や家族を捨て、メンフィル帝国に亡命したのだ?」

レンの正論に反論できないオリヴァルト皇子が複雑そうな表情で答えを濁している中アルゼイド子爵は静かな表情でステラに訊ねた。

「”恵まれている”……ですか。確かに平民や下級貴族の方達からすれば、私の実家や”四大名門”のような上級貴族の生活は恵まれているように見えるしょうね。――――その代償に多くの者達が”名門貴族”という自負によって、人が持つべき大切な心を忘れ、欲深い存在へとなっている事も知らずに。」

「それは一体どういう事なんですか……?」

「………………」

アルゼイド子爵の問いかけに対して答えたステラの答えが気になったジョルジュは不安そうな表情でステラに訊ね、ステラの答えを聞いて心当たりを思い出したマキアスは複雑そうな表情で黙り込んでいた。

「……これ以上は私達”特務部隊”の仲間でもない今の貴方方に話すつもりはありません。―――ただ、これだけは言っておきます。私は祖国や家族を捨てた事に未練はありません。今の私はメンフィル帝国の騎士の一人であり、私の忠誠は当然メンフィル皇家である”マーシルン家”に捧げています。」

「ハハ………頭で理解はしていても、正面からハッキリとそんな事を言われるなんて、結構グサッとくるね……」

「エレボニア皇族のオリヴァルト殿下の前で堂々とエレボニアを捨てた事に未練がない事や、忠誠はメンフィル皇家に捧げている事を言うなんて、とんでもなく肝が座ったお嬢さんだな………」

「……………」

ステラの答えを聞いたオリヴァルト皇子とトヴァルは疲
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