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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第612話】
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胸元の谷間から煙管を取り出すと僅かにふかしてみせた。
真っ赤な髪に真っ赤な着物、アンバランスなピンヒールに長身で白い肌は明らかに外国人の風貌だった。
「キミ、相がよくないネぇ」
「ん? 相?」
また煙管をふかせた女性――肩に乗ったにゃん次郎は煙をすかさず避け、女性の頭の上に乗っかる。
「んー。 なんていうかサ。 ハレのち女難の相、時々銃弾の雨って顔に出てるのサ」
女難の相は何と無くわかるが銃弾の雨――それはもしかしたら直ぐに何かが起きるのかと緊張が走る。
「フッ……気をつけなよ少年。 シャイニィをありがとうネ」
「にゃっ(楽しかったわ)」
煙管を三度ふかせた女性と前足を上げたにゃん次郎はそのまま俺の横を通り抜けて立ち去っていった。
さらばにゃん次郎、例え名前がシャイニィだろうと、あの顔はにゃん次郎しかあり得ん。
立ち去っていった女性とにゃん次郎を見送り、そのまま真っ直ぐ歩くと大通りに出た、
そこでメールの着信音が鳴った――このメールはシャルからだ。
『ヒルト、すっごく美味しそうなお菓子屋さんを見つけたから、ここに来て。 PS、美冬と美春の二人から――早く来ないとお兄ちゃんの奢りで団子買っちゃうよ?by美冬。 ヒルト! 和菓子って凄く美味しいね!by美春。 僕も……待ってるからね、ヒルトフ ×××』
――という内容だった、というか下の×××はなんだ?
よくわからない――それはさておき、シャルのメールに添付されていた地図には赤丸で場所を示していた。
「そんなに遠くなさそうだな」
携帯ナビに住所を入力し、画面にナビルートが表示された。
「……そういやカメラで写真――いや、携帯のカメラで大丈夫かな。 今から使い捨てカメラを探すよりは良いだろうし」
そうと決まれば俺は人波を掻い潜り、待ち合わせ場所へ向かう。
行き交う観光客――土産物屋に集まる外国人、舞妓衣装を着た観光客等様々な人とすれ違う。
「……あれ、ヒルト?」
「え?」
唐突に呼ばれ、辺りを見渡すが人が多すぎてわからなかった――と、俺の右肩を叩かれ、振り向いたら成樹がそこに居た。
「あっ、成樹、久しぶりだな!」
「フフッ、そうだねヒルト。 ……まさか地元じゃなく、京都で君と会うなんて思わなかったよ」
柔らかな笑みを浮かべた成樹、服装は秋らしく黒のジャケットにインナーは白のカットソー、下は黒のスキニーパンツ、帽子もつば広ハットを被っていた。
「成樹、京都には何をしに?」
「僕は父さんと一緒に茶葉探し、後僕自身がちょっとここに行きたくてね」
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