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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第611話】
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ト、京都には様々な老舗の店がある。 これ迄の無礼を兼ねて、一度どうだろうか?」


 箒だ――腕組みし、重たそうに乗っかる二つの巨峰が見事に主張していた。


「あっ、僕もネットで調べたけど美味しい和菓子屋さん見つけたんだ。 どうかな?」


 そう言って背中に凭れて、身体を預けてくるシャル――てか通路でなにしてんだか、俺。


「ならばヒルト、私は敢えて京都の駐屯地を案内してもらいたい。 規模が何れ程のものかを調べたい」


 何か視察とかけ離れてる気がしてきた――。


「こら、ヒルトくんが困ってるでしょ? 直に着くから大人しくしてなさい」


 楯無がぴしゃりと言う――とりあえず落ち着いた面々。


「じゃあヒルトくん、お姉さんと京都名所巡りしましょう」


 しれっとそう言う楯無に反応したのは――。


「お姉ちゃん狡い。 ヒルトくん、着物体験コーナー……興味、ない?」


 簪だ――だが簪だけじゃなく今度は。


「皆狡いよ! お兄ちゃんは美冬と一緒に行動するんだから」

「えー? 美春だってヒルトと一緒がいい! ヒルト! 私はヒルトとなら何処でも行くよっ!」

「君、私もセシリア同様京都は初めてなのだ、出来れば案内していただきたい」


 美冬、美春、エレンと各々が主張してくる――そんな様子を見た母さんは未来にソッと耳打ちしていた。


「あらあらぁ……未来ちゃん、ライバルいっぱいよぉ?」

「わ、わかってますよ……」

「うふふ、でももしかしたら本妻の余裕なのかしらぁ?」

「ほ、本妻って――もう、真理亜お母さんってば!」


 等とやり取りが続いていた中、一夏がぽんっと手を叩いた。


「何か見たことある光景だと思ったらウーパールーパーだな!」

「「はいっ?」」


 一同とんちんかんな事を言い出した一夏に視線が向く。


「いやほら、やっぱし皆こうして騒いでるからさ、ウーパールーパーだなぁって」


 話がわからなかった俺達全員――織斑先生がこめかみを押さえつつ頭を叩いた。


「馬鹿者、意味がわからんだろ織斑」

「いや、だって千冬姉――」

「いいから黙って座ってろ馬鹿者」

「……ひでぇ」


 そんな一夏を他所に、車内アナウンスで京都到着が告げられた。

 皆荷物を持って降り始める中、ダリルが俺の肩を叩く。


「織斑一夏がモテてると思ったんだがな、お前の方がモテてるようだな」

「ははは……、否定はしませんよ」

「けっ、エロガキが」


 そう言ってわざとボストンバッグで背中を押したダリル、そんな二人の些細なやり取りを、フォルテは複雑そうに見て
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