暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 永久-とわ-の約束
無印編
ジュエルシードを求めて
過去からの来訪者
[1/6]

[8]前話 前書き [1] 最後


なのはが決意を固めてから数日が経った。
海鳴市のやや内陸部にある小山の頂上。林道を10分ほど歩けばたどり着くちょっとしたこの広場はよく魔法の練習で使用する。
今日も例に漏れず魔法の練習だが、最近は少々毛色が違うことをやっている。

【Master,power is too strong】

「うぅ……」
「落ち着いて。深呼吸しながらもう一回。一気に放出するんじゃなくて、ゆっくり、自分を中心に周りに意識を拡げていくイメージで」

眉間に皺を寄せつつ、素直に深呼吸して再び魔力を解放するなのは。なのはの魔力の影響で活性化した周囲の魔素がキラキラと燐光を放つ。

(……まあ、1週間と掛からずどちらかと言えば相性の悪い精密操作技術をここまで出来るようになれば合格か)

最初の頃はジュエルシード暴走体との戦闘で役に立つ魔法しか練習していなかったが、なのはが覚悟を決めた今、朝の練習は専ら魔力運用の効率化だ。
今までのように力任せに魔力を放出していてはいくらAAAクラスの魔力を保有するなのはと言えど、すぐに使い切ってしまうのは明白だ。
だからこそ魔法発動時に最少限の魔力で最大の結果を出すための前段階の訓練がこれだ。謂わば基礎の基礎。

「よし、そこまで」

【Cheers for good work,Master】

最初はなのはを名前で呼んでいたレイジングハートも、最近は懐いて来てマスターと呼び方を変えている。意思を持ったデバイスを持つ時は、彼らとの絆も重要になって来るので良い兆候だ。

「う〜……何だか不完全燃焼」
「疲れ果ててどうする。今夜もジュエルシード探しだし、昼には出掛けるだろう?」
「……そうだね。せっかくアリサちゃんとすずかちゃんに誘って貰ったんだから、元気でいないと」
「ん、あまり友達に心配かけるもんじゃない」

ちなみにユーノは家で留守番している。勿論サボっている訳では無く、夜の探索の為に力を蓄えているだけだ。こうやってなのはの朝練に同行すると、結界や安全対策などで何気に魔力を消費するためまだユーノには少々負担になってしまう。

「キーラ君はどう?調子」
「大分良くなってきた。全開時の50から60%くらいかな」
「……それって結構微妙なような……」

確かに良くは無いが、ジュエルシードの暴走体ごときに遅れは取らない。なのはレベルの魔導師と戦えと言われても油断さえしなければ、負けはしないだろう。

「大丈夫だ。仮に魔法が使えなくても、なのはを連れて逃げることぐらいは出来る」
「逃げちゃうんだね……」
「労力に対して損害が多いなら、逃げる。これ基本な」
「暴走体を相手にそんなことにならないようにしないとね……」

と、こんな感じに俺流の戦術ミニ講座を交えつつ。朝練はそれ
[8]前話 前書き [1] 最後


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ