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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十二話 それぞれのかたち
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「な……ななな、なんのことだ?」

《「行ってらっしゃい……母さん」》

「ぐはあああああ!?」

 アマネから流れた声は、先ほどの俺の言葉だった。

 どうやらアマネはとぼけた俺へ、録音した音声を流すと言う暴挙に打って出た。

《「行ってらっしゃい……母さん」。 マスターもようやく素直になったんですね》

「やめろ……やめろぉおおおお!!」

 気だるさ残る身体は悶え狂うことすら許さず、俺はどうしようもない羞恥に叫ぶことしかできなかった。

 と言うかなんだこの拷問は!?

《「行ってらっしゃい……母さん」》

「だからやめろてぇ!?」

《「行ってらっしゃい……母さん」》

「やーめーてぇー!!」 

《……おっと、ついついマスターイジリに興じてしまったようですね。 反省》

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……っ」

 叫び疲れた、羞恥疲れた俺は、再び倒れるようにベッドに身を預ける。

 真夏のような暑さに襲われ、全身から汗が吹き出て止まらない。

 マジで酷いデバイスだよ。

 誰だ、こんな酷いデバイスを作ったのはっ!!

 ……姉さんだよコンチクショウ。

「も、もういいから……早く映像見せて。 いえ、見せてくださいアマネ様」

《マスター、私に敬語で接しなくても……いえ、私の自業自得ですね。 謝罪は後で致しますので取り敢えずこちらを》

 そう言うとアマネは病室の電子機器以外の電気を消し、部屋を真っ暗にする。

 そしてアマネの画面からプロジェクターのように光を発し、壁に映像を映し出した。

 そこには鮮明な映像で高町たちが戦っている姿が見える。

「……これ、竜巻か?」

 どこかの海域で巨大な七つの竜巻が発生しているようだ。

 それが影響して嵐を起こし、強風、豪雨、落雷などの災害を生み出している。

 一つの現象が他の現象を連鎖的に起こすのは、自然界では当たり前のことだ。

 バタフライ効果がその象徴だろう。

 だけどこれは、ジュエルシードが起こした巨大な現象が、連鎖的に巨大な災害を起こしている。

 早く止めないと、この影響はどこかの町に流れるだろう。

《竜巻一つ一つがジュエルシードの影響で生まれたものであり、七つのジュエルシードが同時に暴走しているようです》

「なるほど。 どうりでイル・スフォルトゥーナが苦戦するわけだ」

 あいつの実力なら竜巻を倒すことは無理じゃない。

 が、強風に豪雨に落雷と、妨害するものが多すぎる。

 視界不安定な上に襲って来るものは多く、竜巻だって動きは不規則だ。

 破壊どころか、接近するのだって厳しいだろう。

 そう言う意味で言えば、雷の魔力変換資質
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