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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
第八話
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「ブースター停止、着地」
《了解!》

 空中でブースターを停止させ自由降下、段々と地面が迫ってくる恐怖を抑えながら機体を的確に動かす。
 そして地面と激突する直前に足の裏のスラスターを噴かせ着地した。
 その際、凄まじい衝撃が襲い、地面の土が宙に吹き飛ばされた。

「報告」
「脚部損傷無し」
「駆動系正常」
「ジェネレータ通常値、問題なし」
《各部損傷無し、至って正常》

 最後にテストパイロットからの報告を受けると、成仁は静かに、何度も頷き、言った。

「了解。YMS-03帰投せよ」
《了解、YMS-03これより帰投する》

 通信が終わると実験指令所は沈黙に包まれた。この場に居る誰もが、笑顔となっており、泣きながら笑っている者もいる。

「皆さん、明日は戦闘機動実験があります。しかし何の問題もなくクリアできるでしょう。よって少し早いですがYMS-03……彼に名前を付けたいと思います」

 誰もが成仁に視線を送りその言葉を待つ。

「彼の、僕たちの造り上げた子の名前は………ヴァッフ。ドイツ語で武器の意味を持つヴァッフェから採りました。僕たちの、いや人類を守る武器になって欲しい、そういう意味です。人類初のモビルスーツの名前です!」

 その瞬間に指令所は歓喜に包まれた。抱き合う者や肩を組み喜ぶ者、泣き崩れる者、皆それぞれの喜びの表現をしている。
 MS計画が開始されてからわずか二年、そのモビルスーツが誕生した。






1989年

国連、米国が提案した次期オルタネイティヴ計画案の不採用を決定
オルタネイティヴ3の成果に対する評価の違いと、ユーラシア各国が影響を予測できない新型兵器の使用に反対したことが主な不採用の理由。
これによって米国は国連に深く失望し、独自の対BETA戦略を強行する方針を固め、国連内部に対するあからさまなロビー活動が開始される。

中東、アラビア半島での戦闘が激化。

帝国国防省、第二世代戦術機F-15イーグルの試験導入、ライセンス生産を開始
純国産戦術機開発計画の停滞を打開するため、技術検証を目的とした試験導入。
予定調達機数は120機。

北アフリカ、スエズ戦線にて、スエズ防衛戦始まる。


06.02、YMS-03改め、MS-03ヴァッフが完成。人類初のモビルスーツ、日本帝国純国産人型機動兵器が完成するも一切の公表はされず陸海軍上層部の最高機密とされる。MS計画第二段階へ移行。量産型MS開発に着手。

成仁、新型MS開発実験計画、RX計画を開始。同時に通常兵器開発計画、A計画、対ハイヴ攻略兵器開発研究計画、MA計画、報復兵器開発計画、V計画を立案。
A計画のみ承認される。

10.11、MS-04ブグ完成。少数だが新
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