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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
第八話
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う叫びながら引き金を引き続ける。しかし真衣は36mm弾の弾幕を容易によけ続け、こちらに迫ってきた。
斑鳩と真壁は必死に機体を動かしているのとは対照的である。
 しかも真衣は、左手に装備していた長刀を投げた。
 そしてその長刀が真壁の撃震に突き刺さり、胸部を貫かれた撃震は力無く崩れ落ちた。

「真壁がやられたか」
《流石月詠さんだ!なんと素晴らしい投擲技術!》

 口調は落ち着いてはいるが、手はせわしなく動いていた。
 正仁とレグルスが放ち続ける三門の突撃砲の弾幕を何とかくぐり抜けた斑鳩がその勢いのまま後退すると、二人も射撃しながら後退し始めた。

 幸い真衣は、真壁に突き刺さった長刀を抜くのに手こずっているため後退はできた。

 そして三機の撃震はビル群の中へと隠れ、ひとまず体勢を立て直しをはかっていた。

「何とか、撒けたか……」
《真壁はやられたけどな》
《これで、たった三人で月詠と事を当たらなければならなくなったわけだが、これからどうするのだ?》

 通信画面に映る若干顔が白くなっている斑鳩の問いに、すぐに答えた。

「まずは状況を確認するぞ。恐らく残っているのは我々と真衣だけだ。そして真衣の装備は長刀が二本と短刀が二本だろう。次に俺たちの機体状況だが……」
《オレは五体満足だが突撃砲の弾が二門合わせて1000発と120mmの4発、長刀が二本》
《私の機体は、見ての通り四肢はあるが、何とか付いていると言って良い状態だ。武装も短刀が二本のみ。月詠の動きには付いていけんだろう》
「俺は36oが600発、120oが6発に長刀一本、追加装甲だ。レグルス、斑鳩に長刀一本やれ。それで十秒は壁になる」

 そう挑発的な口調で言いながら、斑鳩の顔を見ると、だいぶ落ち着いたのかいつもの健康的な色合いに戻っていた。

《十秒か………その間に仕留めてくれるのだな?》

 口元を僅かに上げながら、そして挑発的に言い返した。しかしその表情からは緊張の色が見える。
 それは正仁とて同じ事だ。

「全力でやる、だが仕留めれるかはレグルスにかかってるな」

 レグルスに顔を向けると、高揚したような顔になっていたが、いつものことなので気にすることなく話す。

「レグルス、お前はどんなやり方でも良いから真衣の動きを止めろ!動きを止めれるなら手段は問わん!」
《任せろ!》
「斑鳩は俺とエレメントを組んで、真衣を墜とす!レグルスごと斬ってでも墜とすぞ!」
《心得た》

 二人からの同意を得た後、正仁は作戦を説明した。
 作戦内容は至ってシンプル。三機が一列になって突撃し撃破するというものだった。この際、機体同士を出来るだけ近づけて突撃する。これは出来るだけ密集することでレーダーに映る反応を一つに見せ、ギリギ
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