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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン74 鉄砲水と冥界の札師
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きる。チャクチャルさんがくれたこの第2の人生、これにはそれだけの価値がある。そこを起点に僕の心の闇を増幅させようだなんて生温い考え、もう僕には通用しない!僕はデュエリストにしてダークシグナー、遊野清明!この名のもとにミスター……いや、トゥルーマン!お前はここで倒される、それが僕の突きつけてやる真実だ!」
「なるほど。ならば、力づくで排除する必要があるようだ」

 よほど切り替えが早いのだろう。おおかた僕の心の闇を増幅させ戦わずして勝つつもりだったのだろうが、それが失敗しても淡々と呟いたのみで改めてデュエルディスクを構えなおす。今度はふりではなく、本当にデュエルに持ち込む気のようだ。

「望むところさ。行くよ、チャクチャルさん!皆!」
『マスター、その前にひとついいか?』
「ん?なに?」
『大したことではないのだがな。その……ありがとう、そう言ってくれて。私も……いや、時間を取らせてすまなかったなマスター。この戦いも、そしてこれからも、私達で共に勝とう』

 普段絶対に聞くことのできないであろう、この地縛神の素直にもほどがある言葉につい目を丸くする。だけど、ここで茶化したりするほど僕は無粋じゃない。ここでいらんこと言わなきゃ、どこかでまたデレてくれるかもしんないし。
 だからにっこりと笑い、こう言うにとどめておいた。これもまぎれもない、僕の本心だ。

「当然でしょ?さあ、それじゃあデュエルと洒落込もうか!」

 廊下には依然として人の気配すらなく、どうやらミスターがT何らかの方法で人払いをかけたらしい。それなら、こちらも気兼ねなく戦えるってもんだ。

「「デュエル!」」

 先攻を取ったのは、ミスターT。まあ、何も問題はない。

「私が先攻か。ならば、ダーク・クルセイダーを召喚」

 何が来るかと身構える僕に対しまずミスターTが出したのは、漆黒の鎧にボロボロの赤いマント。そして自らの体ほどに太い大剣を掲げた、仮面の戦士だった。

「ダーク・クルセイダーは手札の闇属性モンスターを墓地に送ることで、1体につき400ポイント攻撃力をアップさせる。とりあえずこの1枚、ダーク・ネフティスを送っておこう」

 ダーク・クルセイダー 攻1600→2000

「さらに、魔法カード、闇の誘惑を発動。カードを2枚ドローし、手札からこの闇属性カード、異次元の偵察機を除外する。カードを1枚伏せ、異次元の偵察機の効果を発動。このカードは除外されたターンの終わりに帰還する」

 突然空間に穴が開き、球体形をした小型の宇宙船のような機械がその中から現れる。

 異次元の偵察機 攻800

 これで攻撃力2000越えのアタッカー1体とおまけのように呼び出されたモンスター、そして伏せカードが1枚。先攻1ターン目の布陣としては
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