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この凄まじいセカイに祝福を?(カズマがサッキュバスにヤられたり、触手の化け物や両性具有の天使にガチ堀されて出産する話)
71稀人
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処理し、雑草を刈り取る作業でも済ませるように城塞ごと焼き払って浄化し、穢れた生き物と土地と建物が消滅するまで蹂躙して来た下級天使の兵団。
どんな強者で勇士であろうと、魔法力、剣技、弩、全ての刃物と兵器と怒りと呪いが通用しなかった相手が、全城塞の住民の命が奪われる前に、初めて停戦させて退かせるのに成功した。
必要だったのは、恐怖でも畏怖でも戦慄でもなく、お互いを信じ合い愛し合うアガペーがあれば解決していたのだと、長い年月を超えてようやく気付いた。
飛行機械や蒸気機関を見せられて、全住民が呪いの刻印を受け、城塞から出られなくされ、上空から神の雷も現れ、後は全員焼き払われるのを待つだけとなった時も、外部から救援に来て刻印が無く、撤収できた冒険者やウィズに、どこの誰かも知らない女から「この子だけでも連れて逃げて!」と託された子を、鎧や装備を捨てて腹に着込むようにしても、飛んで逃げ出しても、確実に全員焼き殺されるか、追手が来て穢れた記憶すらない赤子でも殺された。
何度もその地獄を見せられ信仰を全て捨てて、復讐者となって神から最も遠い存在リッチーとなっても、どんな手段を使っても倒せなかった魔獣や下級天使。
それが今、呪われた魔獣も妖魔も赦されて、新たな世界に旅立って行った。
頭がおかしいと言われて来た紅魔族の行動は案外正しく、処罰に来た下級天使でも出迎えて家に招き入れ、子供とも遊ばせて共に食事をして同じ場所で眠り、時には美形の天使に恋をして結ばれ、家族になって当初の目的は忘れさせる。
「ふむ、撤退指令前に引いたな? 懲罰物だな」
全兵力の交戦の意志を自分で奪っておきながら、先程と同じ姿勢のまま座って、必要も無い茶を飲む上級天使セラフ1。
魔王もウィズも潮が引くように去って行く兵団を見送り、地平線まで続くかと思えた天使の軍団が、目的も果たさず去って行く、ある種の奇跡を見た。
剣聖と呼ばれ最高の剣と鎧を装備した勇士も、どんな魔法も習得したはずの鉄壁の魔術師も無様に斬り殺され、石化し、塩の柱にされてしまう逆の奇跡が起こるのは何度でも見た。
「これからのこの国はお前に任せよう、天使とも話し合い、思う通りにすると良い」
「はい、叔父上」
天に歯向かい、戦うことしか考えられなかった魔王は、自分の力の限界を感じて天使の軍団を追い返した姪に今後を託した。
「話を続けるか? 今日はこれまでにするか?」
既に月まで接近していて、空には大きくなっているように見える半月が残っていた。
この機会を逃してしまえば、次の対話はなく、全てが洪水に押し流されてからになる。自分たちはカズマの女として生き残れる可能性があるが、周囲の全員、ウィズ以外は一人残らず神罰を受け、この場所さえ厚く積もった泥の下に消え失せるだろうと思えた。
「いえ、続け
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