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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第603話】
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の代表候補生に関してですが――」

「会長、織斑一夏は現状のままでよろしいのでは?」

「ええ、下手に刺激するよりは現状の仮の代表候補生のまま。 有坂ヒルトとの二枚看板でいくほうが対比として悪くないと思いますが」

「そうですね。 さっきの試合内容は散々ですが他に男の操縦者がいないのであれば話題性を見てもそのままがよろしいかと」


 一試合見ただけではやはり反応が鈍い役員、レイアート自身今回の視察が有坂ヒルトの代表候補生選出の為の視察だったのだからまた機会を見て学園へ伺い、織斑一夏の資質を見ても良いだろうと結論つけた。


「わかりました、現状維持でしばらく様子を見ます。 後、最近各国から上がり始めているIS男子操縦者との一夫多妻制に関しての――」


 アラスカでの議題は続いていく、そして――イルミナーティ本部。


『……マスター、近くに次元振動波を感知』

『次元振動波……。 誰かが来るのか、トゥルース?』

『わかりません、ただ巻き込まれただけの人か或いは……』

『場所は何処だ』

『場所は――この地点です』

『……わかった』


 ウィステリア・ミストは仮面を外す――ここ十年間、一度も反応がなかった次元振動波、誰が現れたのかを確かめる為にISを展開――窓を空け、大空へと飛翔していった。


「ボス? デュノア社からきた資料――って、何処に行ったのよ、兄さん……」


 開いた窓から空を見るシルバー――果てしなく抜ける青空が広がっているだけだった。

 イルミナーティ本部から約二〇キロの地点、次元振動波の余波を感知したウィステリアは地上に降り、周囲一帯に生体反応がないかを調べた。

 範囲を広げる――周囲は鬱蒼とした木々が茂り、遊具も見える公園だが動物や虫以外の生体反応が見えなかった。

 ただの次元振動波――そう結論つけようとしたウィステリアだったが僅かに人の反応があり、駆け出す。

 其処から僅か三〇メートル――。


「……君は!!」


 ウィステリアは驚きで目を見開く――金髪のロングヘアーにアメジストの瞳、着ている服装は所々破れてはいたが見間違える筈はなかった。


「あ……。 ……会いたかった、ずっと……会いたかった!!」


 そう言って彼女はウィステリアに抱き着く――ウィステリアもまた、力強く抱き締めた。


「……どうして……」

「……キミがいない世界何て、僕には何の意味もないから……」

「だが……俺は……」

「僕を【殺そう】とした……?」

「……そうだ」

「……でも、僕を殺してない……でしょ?」

「……ああ、俺には出来なかった……」

「だから……僕はキミを探したんだ
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