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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第603話】
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を撫でるダリル、くすぐったそうに目を細めるフォルテ。


「にひひ……髪の毛、編んでほしいッス、先輩」

「……仕方ねぇな。 いくぜ、フォルテ」

「な、何するんスか!? 髪がくしゃくしゃになるッスよ!!」


 別れの時が近付く――ダリルはチクリと痛む胸の痛みを誤魔化すようにわしゃわしゃとフォルテの髪を弄った。

 アラスカ、IS委員会本部では先日行われた有坂ヒルトの連戦結果の記録を見ていた。


「皆さんも御覧いただけた様に、有坂ヒルトくんは代表候補生選出に問題ない実力を兼ね備えていると思います」


 レイアート・シェフィールド自身が説明する――流石に専用機持ち、それも現教員、最新型を持つ篠ノ之箒に勝ったともなれば反対するものはいなかった。


「代表候補生選出、それは問題ないでしょうが問題はどの国の代表候補生にするか、ですな……」

「一応所属国家は日本ですが……日本には篠ノ之箒、更識簪、飯山未来に有坂美冬、有坂美春、それと織斑一夏が居る以上来年のモンド・グロッソは激戦区になりそうだが……はて」


 反対意見は無いがやはりどの国にするかが課題だった――だがレイアート・シェフィールドは答える。


「有坂ヒルトくんには、【IS学園代表候補生】という形で所属してもらおうと思います」

「ほう……? 学園代表候補生……なかなか面白そうな事を言いますな、会長」


 目を細めて自身の髭を触る委員会役員、レイアートは更に続ける。


「第二回モンド・グロッソは参加国二十一ヵ国、来年行われるモンド・グロッソは予定参加国は二十五ヵ国、まだ参入を決めていない国もあります。 ……其処に私は、特別枠として【IS学園代表枠】を用意したいと思っています」


 会議室にどよめきが起きる――。


「特別枠……ですか」

「反対はしませんが……どうなるやら」

「とはいえ、来年のモンド・グロッソ、欧州連合のドイツはラウラ・ボーデヴィッヒを選出する動きがありますしな……」

「後はイギリス、彼方はセシリア・オルコットが上がっては居ますが……まだわからないですね」

「今年入学したものが来年の国家代表としてモンド・グロッソに出場――中々に荒れそうですな」


 各々が様々な考察をする議員役員――。


「考察は会議が終えてからにしてください。 ……有坂ヒルトくんの代表候補生選出に反対の者は居ますか?」


 レイアートは全員を見やる――だが反対するものは居なく、安堵のため息と共に告げた。


「では、有坂ヒルトくんの代表候補生を承認します。 所属は現段階でIS学園代表候補生、支給金は本日から始めさせていただきます。 では次の議題ですが……織斑一夏くんの仮
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