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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第90話:アイドルマスター?
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入学することすら拒否されてては何も出来ないと思うのだが? 一体ウルフ閣下は何を私に求めてるのだろうか?

「うん。学長も困っちゃうだろうけど、俺の話を最後まで聞いてよ」
「そ、そうですね。失礼致しました」
その通りだ。未だ全容を話されてないのに、勝手に拒否しては……

「其奴さぁ……本人が思ってるほど歌は上手くないんだけども、我々の知らないような楽曲を頭の中に持っててさ、それらを世間に披露して名声を得ようと考えてる訳」
“我々の知らない楽曲”とは?

「学長もさリュカさん……陛下が聞いたことの無い歌を披露した場面に出会したことあるでしょ?」
「は、はい。陛下が自らピアノを弾きながら素晴らしい歌を聴かせて貰ったことがあります」
芸術高等学校(ここ)が出来た当時に、視察された時に聞かせて戴いた事がある。

「其奴もさ、陛下だけが知ってるような楽曲を頭の中に持っててさ、それで一山当てようと目論んでるんだよね」
「陛下以外にも、あの様な素晴らしい楽曲を存じてる方が居られるんですか」
それは素晴らしい事だ。出来れば我が学園入学して、その才能を伸ばしてもらいたいのだが……

「何度も言うけど其奴は努力がキライで、しかも思ってるほど才能も無い奴なんだ……ただ知識があるだけ。その知識の有効利用が出来ない奴……でも他に才能らしき物も持ち合わせてないから、ソレを生かして有名人になりたがってるんだよ」

「こ、こう言っては何ですが、随分と面倒臭いお方の様ですね」
「ああ……(すげ)ー面倒臭ー!! 俺もコイツに惚れてなければ、絶対無視してる人種だよ」
ほ、惚れてる!? で、ではウルフ閣下の愛人か?

「でね、ここからが本題なんだけど……其奴の頭の中にある楽曲を鼻歌とかで聴いて、それを元に楽譜を書き起こせる者を紹介して欲しいんだ。勿論その人もピアノとか、幾つかの楽器に精通してる方が良いな」
「なるほど……その方が持ち合わせてない能力を補わせるんですね」

「あぁ話が早くて助かる。正にその通り! まぁ本人の意見は兎も角として、学長が紹介してくれる者も一緒にステージに上がらせて、共に世間に認知して貰おうと俺は考えてる」
「となると、私の責任は重大ですね」

「いや……そんな重く考えなくても良いよ。其奴等が失敗したら、それは自業自得って事だ。才能無い奴が努力を惜しんで事に当たったって大成する訳が無いんだからね」
「し、しかし……その方はウルフ閣下の……その……ご好意のある……ご婦人……なんですよね?」

「うん、彼女だよ。でもそれは関係ない! 歌が上手いと勘違いし続けて人前で恥を晒し続けるよりも、早々に自己の限界に気付いて分相応の人生を歩んで欲しいんだよね」
「き、厳しいですね……」

「厳しくないよ。本当に厳し
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