暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第90話:アイドルマスター?
[1/5]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
(グランバニア城・中庭)
リューノSIDE
将来の展望が見えてきたマリーが、私達のシラケた視線を無視して
喜ん
(
はしゃい
)
でる。
この何も考えてない感はマリーらしいけど、如何やって
歌姫
(
アイドル
)
とやらになるのかしら?
ただ歌ってれば良い訳でも無さそうだけど……
「なぁマリー……オイラには分からないんだけど、
歌姫
(
アイドル
)
って如何やってなるの?」
「はぁ? お前はアホだな狐! 美少女が可愛い服着てファンの前で歌えば、それは既に
歌姫
(
アイドル
)
誕生なのよ!!」
やっぱり何も考えてないわね。
「アホはお前だマリー」「フニャ〜ン」
突如ウルフの声(とソロの鳴き声)が聞こえ、そちらに視線を移す……
そこには物陰から私達を伺うように佇むウルフ(と肩にはソロ)の姿が。
「ウルフ……ってか、何で物陰から覗いてるの?」
「そこの上級メイドが怖くて……」
何でジョディーを怖がってるのかしら?
「アニキ……ジョディーさんの何が怖いの?」
「
先刻
(
さっき
)
……洗濯物を追加で渡しちゃったから……怖い」
「おほほほほ、ウルフ閣下。私は怒っておりませんですわよ。洗濯は私の仕事ですから」
「おほほほほ、その様ですねジョディー様。リュカさんから御駄賃貰えて機嫌良いのですか?」
「な、何のことか解りませんが、先程陛下より労いのお言葉を頂いたのは確かですわ」
労いの言葉が御駄賃なのかしら?
「そんな事は如何でも良いのよ……ウルフ、何で私がアホなのよ!?」
「就職というのは、賃金を貰うことで始めて成立する。お前は歌ってれば就職したと思ってるようだが、それだけで金を貰えると思うなよ」
「そ、そんなこと……思ってないわよ!」
“思ってない”と言うか、何も考えてないのが正しいと私は考える。
「如何だか……お前は深く物事を考えない女だからな」
それが正解よ。
「な、何よぅ! “歌”を歌って“お金”貰うなんて、そこら辺の小劇場とか居酒屋とかでもやってることじゃない! 私はそれを大掛かりに展開させようとしてるだけよぅ」
言うのは簡単ね。
「だから……それが何も考えてないって言ってるんだよ。歌を歌うって言うが、マリーが伴奏無しのアカペラで歌い続けるのなら兎も角、演奏とかは如何するんだ? お前の歌はリュカさんと同じく、この国の人間が知らない曲ばかりだろう。いきなり劇場に現れて『○○って曲、歌います。伴奏よろしく』とか言ったって、誰も付いて行けないんだぞ。付いて行けるのはリュカさんくらいなもんだ」
「じゃ、じゃぁ……楽譜書いて配れば良いのよ!」
「お前に楽譜が書けるのか!?」
「え!? が、楽譜……私が?」
「書けねーんだろ?」
「………うん」
ダメだ、この女……本当に何も考えてないわ。
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ