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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第601話】
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そう言ってヒルトは鍋から菜箸で野菜や肉を小皿に取り分ける。
その一連の動きを刀奈は注視して見ていた――。
「いただきまーす」
早速食べていくヒルト――刀奈も見よう見まねで小皿に取り分けると食べ始めた。
食べる一つ一つの仕草が刀奈がお嬢様なんだなと改めて思うヒルト。
慣れない手つきで装う刀奈が不意に可愛く見え、ヒルトは笑顔を溢すと。
「ど、どうしたのヒルトくん?」
「あ、いや……ふふっ、何だか今の刀奈って、慣れない事を背伸びしてやる子供に見えて」
「……ふんだっ。 どうせ慣れてませんわよーっ」
小さく舌をベーっと出した刀奈、そんな仕草も普段の彼女とは違う一面でヒルトは楽しそうに笑う。
刀奈も無意識下で緊張していたが、ヒルトとのやり取りで素の笑顔を見せた。
こんなに気を張らずに食事をしたのはいつ以来だろう――この楽しい時間がずっと続けば良いのにと願った刀奈。
鍋も食べ終わり、身体が暖まった二人、〆の雑炊も食べて満足していた。
「刀奈、このあとまだ少し時間大丈夫?」
「え? も、勿論よ。 次は何処に行くのかしら?」
「ん〜、秘密」
「もう、意地悪ね」
小さく頬を膨らませた刀奈――ヒルトが精算を終え、二人で店を出ると――。
「ひ、ヒルトくん……奢ってもらっちゃったけど……良かったの?」
「ん? 刀奈が気にする事ないですよ。 デートの延長ですから、俺が出すのも当たり前だし」
「……ふふっ、でも次にデートするときはお姉さんが払うからね」
小さくウインクする刀奈、流石にヒルトも割り勘以外で払わせる気はない――それに刀奈には普段迷惑掛けてるのだからこれぐらいはとも思う。
手を繋ぎ、歩く二人――所々に見える二時間休憩三千円のネオンの看板。
いつしかホテル街を歩いていて刀奈も口数が少なくなり、顔を赤くした。
もしかするともしかしなくても――そんな自体になると知っていたらもっとヒルトくん好みの下着を……そう思っていたのだがヒルトはそのままホテル街を抜けた。
淡い期待が砕け散る音が聞こえた刀奈――静かに心で涙を流していた。
暫く歩くとIS学園と本土を繋ぐ懸垂式レール高架下へとたどり着いた二人。
「あ……うわああぁぁっ♪」
感嘆の声をあげる刀奈、ライトアップされた懸垂式レールと学園島を一望出来る隠れスポット、満天の夜空との組み合わせは風景画として売りに出されていたら迷わず買うだろうと刀奈は思った。
「ハハッ、綺麗でしょ?」
「うん! ……うふふ、ヒルトくんってば、良く知ってたわね?」
「以前其処の遊覧船に乗った時に見えたんで
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