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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第601話】
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ってないでしょ? それに冷えた身体、暖めないといけないですからね」
冷えた身体を暖める――そのヒルトの言葉にドキッとする刀奈。
もしかするともしかしなくても、今日このままヒルトくんと――そんな妄想をしてるとはヒルトも露知らず、首を傾げる。
「じゃあ行きましょうか」
自然と手を取るヒルト、繋がれた手を見ながらドキドキする刀奈。
そっとヒルトの横顔を見る――端正な顔立ち、青みがかった白銀の髪はショートレイヤーに整えられていて、赤い瞳に掛かりそうな前髪。
着てる服が制服だけど、私服なら何が似合うだろうか――様々な事を考えていると。
「刀奈、ここです」
「ここって……」
ヒルトに連れられてやって来たのは鍋料理専門店だった。
「鍋料理ですね。 冷えた身体には鍋が一番。 ここは〆にご飯入れて雑炊、またはうどんの玉を入れて鍋焼きうどんにすると美味しいんですよ」
「そ、そうなの?」
「ええ、でも刀奈が他の場所が良いなら――」
「うふふ、キミはお姉さんがお嬢様だからって鍋は食べないと思ってるのかしら?」
悪戯っぽく笑う刀奈、普段の彼女の笑顔にヒルトは笑うと――。
「ハハッ、刀奈だったら高級なお店かもしれないけど生憎と俺はそんな店知らないですからね。 じゃあ入りましょう」
「う、うん」
本当は鍋料理専門店は初めての刀奈、だけど年上という事もあってちょっとだけ強がって見せたのだ。
店内へ入り、二人組のカップルだとわかると店員は奥の個室に二人を案内した。
障子を閉めれば完全な個室――僅かに暗めの店内だが刀奈は雰囲気は悪くないと思っていた。
ヒルトが店員へ注文――と。
「刀奈はどうする?」
「え? ……え、えっと、ヒルトくんと同じもので」
「じゃあすき焼き二人前で」
「畏まりました、それでは失礼します」
障子を閉める店員――賑わいを見せる店内だが個室の方まではあまり聞こえてこない。
落ち着かなさそうにキョロキョロと見る刀奈にヒルトは――。
「もう少し待てば来ますよ」
「え? え、ええ。 …………」
「……?」
それでも落ち着かなさそうにする刀奈、軽く首を傾げていると店員がすき焼き二人前を運んできた。
女性なら鴨鍋がベストだが――刀奈が望んだのだから多分大丈夫だろう。
二人前の鍋がコンロの上に鎮座し、コンロに火を入れればグツグツと煮だつ。
小皿を取り分け、てきぱきと割りばしも用意すると刀奈は――。
「あ、ありがとう、ヒルトくん」
「いえいえ、じゃあ食べましょうか? 身体は暖まりますよ?」
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