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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第598話】
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「ヒルトくん」

「え――んむっ!?」


 シャッターを切られる直前に刀奈に呼ばれた俺は顔だけ振り向いた。

 そして、塞がれた唇――視界いっぱいに広がる刀奈の顔、柔らかな唇の感触――撮影が終わると同時に刀奈の唇は離された。


「どれどれ……うふふ、ヒルトくんってば顔が真っ赤よ?」

「ちょ、だ、誰だってそうなるでしょ!?」


 出てきたシールに映し出されているのは俺と刀奈の口付けをする所だ――不意打ちのキスに俺の目は開き、刀奈は閉じて寄り添う様に身を預けていた。


「うふふ、よく撮れてるわね。 ……はい、ヒルトくん」


 そう言って二〇枚綴りのシールを半分渡す刀奈――一応受け取るが、流石にこれはバレたら不味い。

 だけど刀奈の嬉しそうな表情を見た俺はまあいいかと思う――そして。


「ヒルトくん、まだまだ一日はこれからよ!」


 満面の笑顔で俺の手を取り、ゲーセンを後にした俺たち。

 その後も二人でお茶したり、アクセサリーを見たりと振替休日を満喫したのだった。
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