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英雄伝説〜灰の軌跡〜
第21話
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自業自得ですから。」

「返す言葉もねえ………こんな事なら、国家間の関係なんて一切気にせずシュバルツァー男爵閣下を通じてメンフィル帝国政府にアルフィン皇女殿下の保護か亡命の受け入れを要請した方がよっぽどマシだったな………」

「―――それについてはレンも同意見ね。今回の戦争の件が無かったら遊撃士協会自身も責任を取る事も無かったもの。」

一方冷静さを取り戻して落ち着いて席についたサラ教官はオリヴァルト皇子に指摘した後トヴァルを睨みつけ、睨まれたトヴァルは疲れた表情で答えた後席に戻り、レンはトヴァルが呟いた言葉に小悪魔な笑みを浮かべて指摘した。

「ゆ、”遊撃士協会自身”も責任を取るって………」

「………遊撃士協会自身は一体どのような責任の取り方をする事にしたのでしょうか?」

レンが呟いた言葉を聞いたアリサが不安そうな表情をしている中シャロンは真剣な表情でレンに訊ねた。



「うふふ、遊撃士協会本部の人達はエルナンお兄さんに『僅かとはいえ、遊撃士協会の関係者が今回の戦争勃発の責任の一端を担ってしまった為、遊撃士協会は両帝国に対する責任を取る為にエレボニア帝国にまだ残存している支部を全て撤退。並びに今回の戦争でメンフィル帝国が得る事になる元エレボニア帝国の領地に新たな支部を設立し、その支部に残存しているエレボニア帝国の支部から撤退した受付や遊撃士達を配属させる』って伝えたそうよ?」

「な――――」

「何ですって!?」

「そ、それって……!」

「……メンフィルに対する”汚名返上”をする事でメンフィルとの関係の修復を重視して、エレボニアとの関係は完全に”切り捨てる”って事だね。」

レンの答えを聞いたトヴァルは絶句し、サラ教官は驚きの声を上げ、ある事を察したトワは信じられない表情をし、フィーは真剣な表情で呟いた。

「ハハ………まさか遊撃士協会がそんな思い切った決断をするなんてね…………これも遊撃士協会に圧力をかけたエレボニアの自業自得だろうね………」

「殿下………―――レン皇女殿下、エレボニアは内戦が終結してもメンフィルが要求した和解条約実行後確実に今以上の混乱に陥る事が予測されます。そしてその混乱を鎮める為には遊撃士協会の協力も必須です。アルフィン皇女殿下が貴国の英雄――――リィン・シュバルツァー殿に嫁ぐ事に免じてどうかエレボニアとの関係を切り捨てようとする遊撃士協会本部の方達の判断の撤回の為のご協力をお願いします。その”見返り”に私で応えられる事があれば、可能な限りお応えさせて頂きます。」

「父上………」

オリヴァルト皇子が疲れた表情で肩を落としている様子を心配そうな表情で見つめたアルゼイド子爵はレンを見つめて頭を下げて嘆願し、その様子をラウラは驚きの表情で見つめていた。
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