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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第597話】
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の選択肢はなかった。
学園から用意された担架でオーランドを運ぶ四人、レイアート等委員会の人間は今回の視察に満足して帰っていった。
ヒルトがその話を聞いたのは、翌朝の医療室、楯無によって聞かされた。
「――という訳、ヒルトくんが倒れた後はそういう事で決着した感じ」
「そうっすか……」
医療室にある投影ディスプレイに映し出されていたニュースは、俺を代表候補生に選出という見出し、そしてIS委員会議員の汚職という見出しも書かれていた。
疲労感で身体が重く、今日一日はゆっくり安静にしなければいけないらしい。
「……ヒルトくん、お疲れ様。 ……いつの間にかあれだけ強くなっていたのね。 お姉さん、見直したわよ」
「……ははっ、ありがとうございます。 そういや一夏は?」
「ん? 生命維持機能の弊害で昨日の運動会の事は一切記憶に無いわ」
「ははっ……いつになく都合のいい頭だな、あいつは」
そう言って俺は天井を見上げた――連戦は終わった、その安堵からか俺は眠気に誘われる。
「ヒルトくん、君が勝ったから……何でも叶えたい願い、言ってもいいのよ?」
「ねが、い……か……」
意識が深淵へと落ちていく前に、俺は呟いた――。
「……み、んな……いっしょ……ぐぅ……」
そのまま眠りについたヒルト、楯無は小さく頷き、眠ったヒルトの唇に口付けを落とす。
「今日は休みなさい。 明日は振替休日だしね」
小さく呟く楯無、誰も見ていないディスプレイにはオーランド・カーンの顔写真と行った不正、更には各国の大統領や首相、王族の総批判される映像が映し出されていた。
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