黒衣を狙いし紅の剣製 07
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るな」
「別に……思っていた以上にあなたがお人好しというか人を疑わない人だったから呆れてるだけ。そんなことより……早く始めましょう」
クロは手に持っていた血のように赤いカード型デバイスを構えると、すぐさま起動させる。
紅色の光に包まれたかと思うと、それが収束すると共に赤い外套と黒いプロテクターなどを身に纏った状態で現れた。身軽にしていると言えば聞こえは良いのだろうが、ずいぶんと露出度が高めである。
「ちょちょちょちょっと!? そのバリアジャケットは何なの!?」
「何って……どこかおかしいところでもある?」
「どこってどう見ても肌を出し過ぎでしょうが! 年頃の女の子がそんなに露出しちゃいけません!」
珍しいというわけでもないが、真面目に説教するファラなんて久しぶりに見た気がする。最近はだらしない面がよく表に出ていただけに。まあ昔からシュテルの教育のせいか、割と根っこは淑女的になってはいたんだが。
「別に大事なところは見えてないんだからいいじゃない。これが私は動きやすいんだし」
「ちょっと君は性に開放的というか、女の子としての自覚が足りないんじゃないかな。同年代が見た時に目の毒というか、目のやり場に困るでしょ!」
「同年代に知り合いなんていないし……大体そっちの知り合いにだって露出の多い人は居るでしょ。確かフェイト・T・ハラオウンさんだったかしら? あの人もなかなか攻めた格好してたと思うんだけど。身体が育ってる分、私よりも遥かに色気をばら撒いてたんじゃないかしら?」
「うぐ……それはその」
まあ確かにそこを指摘されると何も言えなくなるわな。
フェイトの切り札であるソニックフォーム関連は速さに全てを注ぎ込むからかなり薄着になる。はたから見ればレオタードとスパッツのみに見えるし。
それの今の年齢でも使うわけだから……クロの方がマシなのかもしれない。年齢的な発育の違いを除いたとしても、お腹や太ももが見えるファッションは街でも見かけるものだし。
「そっちもセットアップしたら? その状態で始めるっていうなら別に構わないけど」
「マ、マスター……何かあの子見学に来た時と感じと違うんだけど。礼儀正しくないというか、挑発的というか」
ファラの言うようにこれまでのクロとか雰囲気が異なる。
手加減されるのが癪でそのように振る舞っている可能性はあるが、人懐っこい笑みを浮かべていたことを考えるとこれまでのように手加減なしでやってと言うのではないだろうか。
「ファラ、とりあえず準備だ……セットアップ」
嫌な予感がするがそれを回避するためにもいつでも動ける状態にしておくべきだろう。もしも何か罠のようなものがあったとしても、生身の状態でいる方が危険なのだから。
ファラが起動し黒い光が身体を包み込
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