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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十二話 各々「天王山」奪取に向けて準備します。
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ちの行く末についても言えることだろう・・・・。
ケスラーはかぶりを振り、地上車に乗り込んだ。車は長居は無用とばかりに直ぐに発進する。後部座席にもたれながらケスラーは考えていた。いつの間にか想像の翼を広げすぎていたようだ。無限の未来よりも今はこれから起こりつつある近い将来に思いを傾注しなくては。
* * * * *
ベルンシュタイン中将は地下の暗所である人物とあっていた。先ほどからかたくなに話を拒む相手を訪れるのはこれが初めてではない。もう10度にもなろうというのだった。
「我が陣営にはあなたの力が必要なのです。閣下。」
「・・・・・・・。」
「何度も申し上げていますが、すでにブリュッヘル伯爵は承知されました。閣下もこの度の戦いで武勲をおたてになれば名誉は回復し、速やかなる領地・爵位の回復もあるでしょう。良いですか?あなたを表向きは流刑に処しながら、裏ではこうして帝都に留め置かれたのはブラウンシュヴァイク公爵の温情なのです。」
「正確には帝都の『地下』だがな。もう幾十日も恒星ソールの顔を拝んでいない。これが温情と表現できるものなのかな?」
皮肉満載の相手に対して全くたじろがずにベルンシュタイン中将は話を続ける。
「あなたが首を縦に振ればすぐにでも恒星ソールの姿を見ることができましょう。」
「俺は既にリッテンハイム侯爵派として戦った身だ。いまさらその志をひるがえしてブラウンシュヴァイクなどにつけるか。何度も言わせるな。」
憔悴しているが張りのある声が暗所に響く。その声の主の姿は闇に隠れてよく見えないがベルンシュタイン中将は正確にこの主の正体を知悉している。
「バイエルン候エーバルト様、あなたのそのお志には感嘆の念を禁じえませんが、しかしあなた個人の為に他人を不幸に陥れることになればそれは公明正大なものだとは言いますまい。」
「どういうことだ?!」
キッ、と相手が顔を持ち上げる気配が暗所であった。
「あなたの従妹君は今ブラウンシュヴァイク公爵の庇護下にあります。」
「貴様!!エミーリアを!!どうした!?」
囚人がベルンシュタイン中将に襲い掛かろうとしたが、足に縛り付けられている鎖が無慈悲に彼を引きずり戻した。闇の中で激しく息を弾ませている相手にベルンシュタイン中将は余裕すら見せる微笑を浮かべながら、
「誤解しないでいただきたい。従妹君は丁重にブラウンシュヴァイク公爵の別邸でもてなしてございます。ですが・・・お相手がフレーゲル男爵閣下でして、仮に閣下の態度が男爵閣下に伝われば、従妹君が少々嫌な思いをなさるかもしれません。なにしろ男爵閣下は多少嗜虐的な嗜好の持ち主ですからね。」
卑怯者ッ!!という叫びがベルンシュタイン中将の耳を貫いたが、彼は平然としていた。復讐のためならばどんな手段にも出ると決めていたからだ。
「
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