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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第五十六話 第七次イゼルローン要塞攻防戦(その6) 
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我々がイゼルローン要塞に到着するのはどんなに急いでもそれが限界です』
「分かった。卿の来援を待っている」

それを機にミューゼル中将との通信を終えた。ミューゼル中将は十四日に来る。となると遠征軍には最低でも十二日までは耐えてもらわなければならない。残り三日、到底耐えられるとは思えない。溜息が出そうになった。

「司令官閣下、遠征軍から連絡が」
「何と言ってきた」
「後方を崩されたそうです。メルカッツ提督が戦死したと」

オペレータの声が震えを帯びている。目の前が真っ暗になった。後背が崩されたとなれば遠征軍の壊滅は時間の問題だろう。先ず間違いなくミューゼル中将は間に合わない……。

「ミューゼル中将に連絡を……、遠征軍は後方を崩された。メルカッツ提督、戦死」
急がれたし、とは言わなかった。言うまでもない事だ、そして間に合う事もない。帝国最大の危機がイゼルローン要塞を襲おうとしている……。








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