第2話 閻魔の裁量
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、従者3人は溜息をつき、雷画は呆れていた。
「見繕わなくても本音が見据えておるぞ?お前の人生観そのものじゃな・・・」
「ですがそんな中にも勝算はある筈です。父上は要所要所では常に勝者だったと聞き及んでおりますので」
「・・・・・・大した信頼関係じゃな?」
「いいだろぉ!で?そっちの女性は魔術と如何いう関係があるんだ?」
「・・・・・・」
雷画が視線で自分で言えと、スカサハを促す。
それに彼女は面倒そうに溜息をついてから言う。
「影の国の女王にして神殺しの不死者と言えば理解できるか?」
「「?」」
「何だって!?」
「何ですと!?」
「何っ!?」
スカサハの言葉によく解っていない九鬼親子に対して、従者3人は驚愕していた。
「馬鹿言うんじゃないよ!神代が終わりを迎えてから影の国だけでなく、アヴァロンなどの現実との境界線は相当強固なものだ。不死の神殺しどころか、幻想種だっておいそれと現実の世界には来れない筈だ!」
「例え来れたとしても相当な制限がかかる筈です。そんなリスクを負ってまで、現実に顕現したい魅力など無いと思えますが・・・」
「事情が色々あってな、意図なく来てしまったのだ。確かにクラウディオの言う通り制限が掛かったが、それもだいぶ解けた。それに無理して還る必要も無いのでな、暫く留まることにしたのだ」
「「・・・・・・・・・」」
正直、言葉も存在をも信じられない2人だが、当人であるスカサハは、
『信じるか否かは好きにし』
と、最低限の説明はした為に食事に戻った。
それを聞いていた従者3人の内の最後の1人であるヒュームにとっては、真偽などどうでも良かった。
説明をしていた時のスカサハから感じた圧倒的強者と女王の風格は、(表の)世界最強の座に君臨するヒュームに無意識的に武者震いさせるとともに意気高揚させるものだった。
それを説明が終わった直後に初めて自覚したヒュームは、自制出来ぬまま、戦意を滾らせんがらスカサハを見る。
当然それに気づいているスカサハは、溜息をつく。
「小僧、それで私を口説いているつもりか?」
「クク、影の女王にかかればオレも小僧扱いか。フン、確かに今すぐにでも殺し合いたいものだが、応じてくれると?」
「オイ、ヒューム」
「これ、殺戮執事」
空気を読まずに血気盛んなヒュームを止めようとする双方のトップ2人だが、意外にもスカサハ本人がそれを諫める。
「構わぬ。雷画から小僧は根っからの戦闘狂だと随分前に聞いた事もある。そんな無頼漢が強者を前にして高揚してしまうのは致し方ない事よな」
「理解への判断感謝するぞ。女王よ・・・!!」
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