第2話 閻魔の裁量
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
作じゃったわい!世界中のお偉いさん方とは喧嘩友達と、豪語していた男とは思えんほどにのぉ?」
雷画の一方的な話に帝以外の4人――――特に英雄はキョトンとしていた。
しかし帝を揶揄うような話す口は止まらず、やれさっきの場面を撮影したいから、さっきまでの一連の動きを取るのを協力してくれんかのぉ?とか、やれ撮影したらお前の喧嘩友達とやら全員に動画を送っていいかのぉ?とか、遠慮なしに言いたい放題である。
そして言いたい放題言われていると当人は、
「やっっっっって、くれたじゃねぇか。クソ爺ぃぃ・・・・・・!!」
雷画を睨みつけながら不敵な笑みを浮かべていた。
「ほ、その呼ばれ方、随分久々に聞いたわい。漸くらしい面構えに戻ったのぉ?帝ぉ〜」
「んと、良い性格してやがる。つか、小僧言うな!」
「フン、言う様になったな。ところで、お前の倅が事態の把握に戸惑っている様じゃが説明――――出来る訳無いかえ?何しろ自分の黒歴史を息子に暴露するなんて、カッコつけたがりの小僧の出来る筈も無かったのっ!」
「うるせぇっ」
「なら儂が説明してやる。クラ、面倒じゃからソイツお前の糸で押さえとけ。しないなら部下にやらせるがな」
「ふざけって、クラウディオ放せ!」
「ご辛抱ください帝様」
雷画の指示通り、帝を鋼糸で拘束するクラウディオ。
それを自分の目で確認せずに英雄の前まで移動する雷画。
「確か九鬼英雄と言ったかの?」
「あっ、はい。それで、藤村雷画殿は父上とどの様な関係で?」
「帝の小僧が昔、親に将来を悲観させるほどのアウトローだったと言うのは聞いてるかのぉ?」
「はい」
「何!知ってたのか!?」
何故知られているんだと、顔だけ乗り出す帝。
「クラ、面倒じゃから口も縫うとけ」
「 !!」
自分の部下をいいように指示する雷画と、その部下当人のクラウディオに口を閉ざされたまま抗議する帝。
当然それを無視して話を続ける。
「続きじゃが。小僧のアウトロー時代、よく頻繁に出入りして所があったんじゃよ」
「 !!?」
「・・・・・・あっ、まさか、此処ですか?」
「うむ。じゃからと同年代と言う事で、主の親である小僧とよくつるんでいたのが、儂の倅である嵐臥じゃったわい。のぉ?」
「事実だが義兄弟の杯を交わした間柄でもない部外者だ。そんな奴を簡単に赦すなんて、組織としての面子に関わる事だぞ、組長」
「この件は既に話は済んでいたはずじゃ。これ以上蒸し返すな」
「・・・・・・」
嵐臥の反応を見た英雄に苦笑する雷画。
「すまぬがこんな感じでの、藤村組全体も今回の件で全員が納得してるわけでは無い。じゃか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ