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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 外伝
黒衣を狙いし紅の剣製 05
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暗に言った割に反応が薄いな。あたしが普段こういうこと言わないからか?
 それとも別のことに意識が向いてやがんのか……何か今日のあたしはどうにかしてる。はやての味方だけど、何つうか発破を掛けたくなってるし。

「ちなみに……うちの主は時折あいつとデートしてっからな」
「え……ヴィータ、その話もうちょっと聞かせて!」
「べ、別に羨ましいと思ってはおらんが小鴉はすぐ人に迷惑を掛けるからな。今度注意するためにも知っていること全て話せ!」

 え、えっと……このふたり怖ぇんだけど。
 あいつのこと好きなのは知ってるし、はやてに対して思うところもあるのは分かるけど……そんな鬼気迫る顔をしなくてもよくね?
 別にあたしが悪いわけでもねぇし。大体あたしははやての味方なわけだから。見ていらんねから少し発破掛けるような真似したけどよ。でもそれは結果的によりはやてが積極的になればいいかと思ってやったこともであるし。というか

「お、落ち着けよ。別に話すのはいいが……フェイト、お前仕事の合間に来てんだろ? 時間の方はいいのか?」
「……大丈夫」
「ホントかよ?」
「飛ばせば間に合うからもう少し行ける」

 いやいや、お前取り締まる側だろ。飛ばせばって……それは法定速度ギリギリって意味だよな。そこを違反するとかじゃないんだよな。

「そ、そうか……休憩でここに立ち寄るくらいならショウのとこに直接行けばいい気もするが」
「いきなり行ったら迷惑だよ。それに……ショウ達もここで休憩することあるらしいし」

 そういう乙女な顔はあたしの前じゃなくてあいつの前でやれよ。
 昔からそういう顔は何度か見てるかもしんねぇけど、あいつだって鈍感ってわけじゃねぇんだ。お前があと1歩踏み込めば、恥ずかしがってるだけじゃなくてその先の感情まで考えるだろうに。まあその1歩が踏み出せないから現状なわけだが。

「じゃあショウもここに呼ぼうぜ。あたしははやてから聞いただけだし、あいつから聞いた方が詳しいこと分かるだろうからよ」
「あいにくだが、あやつは今日来客があると聞いている。それに割く時間もあるから今日は夜遅くまで研究所から出られんそうだ」

 な……何か外堀を埋められていってる気分だ。
 おかしい。せっかくの休みのはずなのに……全然気が休まってる気がしない。下手したら任務とかよりも精神的に来るものがあるぞ。

「さあヴィータ」
「時間もあまりないし、ちゃっちゃと話して」

 あ、あたし……今日無事に帰れっかな。



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