黒衣を狙いし紅の剣製 05
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ロエとか言ってたな。まあ名前はそこまで重要でもねぇんだが、聞いた話じゃ殴られたような跡があったらしいんだ」
その話詳しく。
と言わんばかりにフェイトの顔つきが変わる。事件性があると分かると表情が変わるあたり、一種の職業病だよな。まああたしも任務とか教導ってなったらこんな風に変わってんだろうけど。
「鈍器で殴られた、とかそういうひどいもんじゃなかったらしいが……案外その親子上手く行ってねぇのかもな。母親もいねぇって話だし」
「そっか……でも気になるね。しつけの一環で叩いたりしたのかもしれないけど……あまりひどいようなら保護するべきだろうし」
「まあな。でもよ……ヴィヴィオと同じ年代ってことは思春期を迎え始めててもおかしくねぇ」
女の子は早熟って言われてるらしいし。キャロは何ていうかなのはに似て鈍感なところもあったし、今もそんなに変わってないみたいだが。ヴィヴィオは大分変ったしな。
礼儀正しくなったってのもあるが、色恋にも興味持ち始めてるみたいだし。
まあ自分のよりはパパ達に関することみてぇだが。うちの主も頑張ってるが、いったい誰があいつの隣に居座ることになるんだか。本音としてはうちの主に居て欲しいが……あんまり他人が口出すことでもねぇからな。シャマルみたいに口出しして怒られるのも嫌だし。
「母親もいねぇ環境ならケンカのひとつやふたつありそうだけどな。世の中ヴィヴィオ達みたいに聞き分けの良い子供ばかりでもねぇし」
「それはそうだけど……でもやっぱりケンカは良くないよ。何でも素直に聞いてくれるのは嬉しいけど、もっと我が侭言ってほしいと思ったりするときもあるし」
「フェイトよ、前々から思っておったのだが……貴様は結婚には向かなそうだな」
尊大な態度や口調だけど良心の塊みたいなあのディアーチェが悪口を……言っちゃなんだが少し面白くなりそうだ。やばくなったら止めるけど、それまでは見守っとくか。
「ディアーチェまで意地悪なの……」
「いや、別にそういう意味で言っておるのではなくてだな。貴様は自分で認めるほどの過保護かつ心配性であろう?」
「それは……そうだけど」
「それに貴様の仕事は時として長く家を空ける。家庭を持つだけならともかく、子供も産めば今よりもあれこれ考えるようになるだろう。専業主婦になれば問題ないかもしれぬが……貴様は力があるが故に仕事をやめることも躊躇うだろうからな。そういう意味で向いておらんと言っておるのだ」
まあ聞いてた限り正論だな。
フェイトの仕事で救われる人間は多いだろうし、フェイトもそれを望んでいる。子供が出来たら今以上にあたふたするようになりそうだが、守るものがある人間は強い。そういう意味ではプラスに働く可能性もあるだろう。
けど……結婚相手が出来た奴じゃないとダ
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