節目の日
昼2
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とはいえ、『大げさに考えすぎるきらいがある』てのは、そのままソラール先輩にも突き刺さる、壮大なブーメランだと思うんだけど……
「貴公にも心当たりがあるはずだ。かの強者、オーンスタインとスモウ……あれこれと戦略を張り巡らせるより、黒騎士の斧槍でスモウをゴリゴリと攻撃するほうが、意外とうまくいくことが多いということが」
「なるほど。ルート固定要員を難しく考えるより、大和さんや武蔵さん……大鑑巨砲な人たちで艦隊を揃えたほうが、案外うまく海域を突破する時がある……それと一緒ですね」
……ほら出た。この、意味不明な二人の比喩。なんだ、この『言いたいことは伝わるけれど、比喩としては確実に間違ってる比喩』は。二人の会話を聞いてて、納得出来たためしがない。たまには聞いてる俺を納得させてくれよ。『さすがはソラール先輩と、その教え子だ!!』て手をポンと叩かせてくださいよ。
「ま、そう思ってスモウばっかり攻撃してた結果、俺はオーンスタインに横から散々突っつかれて、人間性が限界に達したけどな。アッハッハッハッ」
「私も同じことをやったら資源がなくなって、提督が口から魂をはみ出させてました」
「おっ。やっぱり神通はおちゃめさんだな!」
「先生もやっぱりおっちょこちょいですね!」
「「アハハハハハハ!!!」」
……段々頭が痛くなってきた……誰かあの二人を止めてくれ……。
「先生!! ねえ先生!!」
いかん。岸田のアホを放置しすぎた……岸田さんを見ると、こっちに向かって手を振り、俺にヘルプを要請していた。はいはい。今行きますよー……俺は小走りで岸田さんの元にかけより、画面を覗く。そこには、本文と同じ書式設定がほどこされた目次が表示されていて、特に問題点はないような気がするが……
「どうしました?」
「この目次さ。ページ数が入ってるんだけどさ」
「入ってますね」
「これでもいいんだけど、もうちょっと便利な使い方とかないかな?」
「……紙に印刷しない前提でいいのなら、もうちょっと便利に出来ますよ?」
「そうなの?」
Wordの目次挿入機能では、設定の変更によって、ページ数の表示だけでなく、該当部分へのリンクを追加することが出来る。ページ数の表示は実際に紙に印刷する時にすごく便利だし、データとして残しておくのなら、リンクにしてしまった方が、完成したものの使い勝手はいいはずだ。
「ではちょっとやってみましょう。目次を選択して、もう一度『目次ボタン』を押して下さい」
「はいー」
「クリックしたら、下の方に『目次の挿入』て項目がありますから、それをクリックしましょう。
俺に言われるままに、目次のボタンを押して『目次の挿入』をクリックする岸田さん。来た当初と比べると随分と従順になったもんだなぁ……感慨
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