【ハリー・ポッター】編
208 マッチポンプ…?
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るハーマイオニーだが、流石にそこに突っ込むほど野暮ではない。俺が話を戻すと直ぐに顔を引き締める。それ≠フ難しさをハーマイオニーは知っているのだ。
ハーマイオニーがしようとしている運動はある種の、革命≠ニ云っても差し支えがない。ハーマイオニーが一人ならそれこそ独り善がり≠ニ切り捨てられて終了である。
「だったら俺はあの時の言葉を、こう言い直そう。……貴方たちは立ち向える権利があります。私達と∴齒盾ノ戦いましょう>氛氓チてな」
「あ…」
「……まぁ、なんだ、それなら何の気兼ねもなしにハーマイオニーの力になれるって事だ。……世が世なら、国1つ程度なら治められるんだぜ、俺」
「うん…うん…っ」
ぽろぽろ、と滂沱が如しと流れ出るハーマイオニーの涙をハンカチでそっと拭ってやる。
……云ってしまえば至極単純な話で、独り善がり≠ニ切り捨てられるのなら、一人≠ナなくなれば良いだけなのだ。今はまだ俺とハーマイオニーの二人ぽっちだけだが、3、4、5と人数が増えればと思う。
皮算用の話と、これから≪S・P・E・W≫の展望について思案している俺を訝ったハーマイオニーが、涙は治まったが未だに瞳を赤くしながら聞いてくる。
「どうしたの?」
「≪S・P・E・W≫の会員が増えれば良いな、と考えていただけだ」
「ふふっ、そうね♪」
弾けるような笑顔のハーマイオニー。その別荘≠ナの夜はハーマイオニーと踊り明かしたのだった。
くるくる、くるくる、と。
……しかし、ハーマイオニーから向けられる様になった──以前に確かに感じられていた朧気だったがものだが、今日改めて明確になったそれ≠身に受けながら一つの心配ごとに駆られる。
(……マッチポンプだよなぁ…。多分。……それに…)
そんな疑問には誰も答えてくれないし、“答えを知るもの(アンサートーカー)”や“模範記憶”は使うまでもなく野暮だと判りきっている。
……かと云って朴念仁や特異性難聴になりたいとも思わない。過ぎた無知は女を傷付ける事くらいは判っているから。
それでも俺は男でハーマイオニーは女。男にとって女性≠ニは全くの別の生き物で──きっと男が女と云う生き物≠知悉するには、たったの三百うん年ぽっちでは足りないのだろう。
SIDE END
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