暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
208 マッチポンプ…?
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
るハーマイオニーだが、流石にそこに突っ込むほど野暮ではない。俺が話を戻すと直ぐに顔を引き締める。それ≠フ難しさをハーマイオニーは知っているのだ。

ハーマイオニーがしようとしている運動はある種の、革命≠ニ云っても差し支えがない。ハーマイオニーが一人ならそれこそ独り善がり≠ニ切り捨てられて終了である。

「だったら俺はあの時の言葉を、こう言い直そう。……貴方たちは立ち向える権利(ちから)があります。私達と∴齒盾ノ戦いましょう>氛氓チてな」

「あ…」

「……まぁ、なんだ、それなら何の気兼ねもなしにハーマイオニーの力になれるって事だ。……世が世なら、国1つ程度なら治められるんだぜ、俺」

「うん…うん…っ」

ぽろぽろ、と滂沱が如しと流れ出るハーマイオニーの涙をハンカチでそっと拭ってやる。

……云ってしまえば至極単純な話で、独り善がり≠ニ切り捨てられるのなら、一人≠ナなくなれば良いだけなのだ。今はまだ俺とハーマイオニーの二人ぽっちだけだが、3、4、5と人数が増えればと思う。

皮算用の話と、これから≪S・P・E・W≫の展望について思案している俺を(いぶか)ったハーマイオニーが、涙は治まったが未だに瞳を赤くしながら聞いてくる。

「どうしたの?」

「≪S・P・E・W≫の会員が増えれば良いな、と考えていただけだ」

「ふふっ、そうね♪」

弾けるような笑顔のハーマイオニー。その別荘≠ナの夜はハーマイオニーと踊り明かしたのだった。

くるくる、くるくる、と。

……しかし、ハーマイオニーから向けられる様になった──以前に確かに感じられていた朧気(おぼろげ)だったがものだが、今日改めて明確になったそれ≠身に受けながら一つの心配ごとに駆られる。

(……マッチポンプだよなぁ…。多分。……それに…)

そんな疑問には誰も答えてくれないし、“答えを知るもの(アンサートーカー)”や“模範記憶(マニュアルメモリ)”は使うまでもなく野暮だと判りきっている。

……かと云って朴念仁や特異性難聴になりたいとも思わない。過ぎた無知は(ひと)を傷付ける事くらいは判っているから。

それでも俺は男でハーマイオニーは女。男にとって女性(にょしょう)≠ニは全くの別の生き物で──きっと男が女と云う生き物≠知悉(ちしつ)するには、たったの三百うん年ぽっちでは足りないのだろう。

SIDE END
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ