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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
207 クリスマス・ダンスパーティー
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方ない状況を、どの様に切り抜けるべきかと思考を回していると、ここに居るはずの人物≠フ姿が見えない事に気付く。


――“人現れよ(ホメムナ・リベリオ)”


(……“透明マント”や目くらまし呪文≠カゃないらしいな、少なくとも)

“透明マント”や目くらまし呪文≠ナここに居るはずの人物>氛气梶[タ・スキータが隠れていると思い、炙り出して嫌味4つ5つを浴びせてやろうと探査呪文℃文を使ってはみるものの、うんともすんとも言わない。

……これまでの経験から、汎用版の“透明マント”は、探査呪文≠弾けない事は確かなので、今のリータ・スキータは“透明マント”や目くらまし呪文∴ネ外の方法で姿を潜めているという事になる。

「どうしたの、ロン?」

「ちょっくらハエ退治≠ナもしようかと思ったんだが…」

「……あれ≠ェここに居るの?」

「まぁな。……さっきの探査呪文≠ナも尻尾は出さなかったがな…」

ハーマイオニーがいきなり杖を抜いた俺に何事か≠ニ()いてきて、俺の暗喩に眉を(しか)める。……当然、と云うのか、ハーマイオニーもリータ・スキータを蛇蝎(だかつ)が如しと嫌っている。

(ふむ…。……ん…?)

そんなハーマイオニーから目を逸らし、リータ・スキータが居るはずの箇所を注視していると、一匹のコガネムシを見つけた。

今日はクリスマス──冬なのにだ。 大して詳しくないが、コガネムシは暖かい時期に活動する昆虫なはず。

……今、この場所にそぐわない存在(コガネムシ)が、ハグリッドとマダム・マクシームの逢瀬(おうせ)と云う如何にも≠ネ場面(シチュエーション)。そしてここ居る、その如何にも≠好みそうな存在(リータ・スキータ)。もう後は連想ゲームの要領で言葉(ワード)のパズルを完成させていけは良いだけだ。

「……ハエじゃなくてコガネムシだったわけだ──“石になれ(ペトリフィカス・トタルス)”」

リータ・スキータは未登録動物もどき(アニメーガス)≠ナある事が確定したその次の瞬間には俺の全身金縛り呪文≠ェコガネムシ(リータ・スキータ)を貫いていた。

こうして──期せずしてだが、俺はリータ・スキータの弱味を握る事に成功したのだった。

SIDE END
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