【ハリー・ポッター】編
199 闇の印
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を奏したのかクラウチ氏は幾分か青筋を薄くして鷹揚に頷いて、次の質問に移る。
「そうだ──ちなみに不審な人物は見かけたりは?」
「挙動不審な屋敷しもべ妖精≠見掛けたりしましたが、それ以外は…」
「……っ! その屋敷しもべ妖精の格好はどうだったか覚えているだろうか?」
「タオルみたいな布を巻いているだけでした」
「ウィンキー!!」
俺がそこまで──クラウチ氏にイメージしやすい様に語ると、クラウチ氏は弾ける様にウィンキーの名を叫んだ。しかし、ウィンキーは現れなかった。
「ウィンキー? ……ウィンキー!!」
クラウチ氏は何度もウィンキーを呼びつけようとするも、やはりウィンキーは現れない。そろそろクラウチ氏の声がヒステリック気味になってきたところでエイモスさんがクラウチ氏を諌める。
「バーティ、恐らく君のしもべ≠ヘ失神≠ネりさせらているだろう。……考えたくないことだが、こと≠ェ悪ければ──つまりそういうこと≠セろう」
「……君、確かアーサーの息子だったな──君は確かウィンキーの挙動がおかしかったと言ったな。……それはどんな風に?」
「ウィンキーはまるで誰かに掴まれていて、その誰かに抗っているよう≠ナした」
「……一応訊いておくが嘘偽りは無いな?」
「誓って──な? 君もキッチンタオルみたいな布を巻いている屋敷しもべ妖精を見たよな?=v
「ええ、間違いないわ=v
他の6人に──少女にもフランス語で促せば、皆は言葉少なに肯定する。……クラウチ氏は項垂れた。
「なんたることだ…」
「ふんっ」
ウィンキーの扱いにからして、クラウチ氏に良い感情を懐いていなかっだろうハーマイオニーが鼻を鳴らすが、クラウチ氏はそれどころじゃなかったようだ。
茫然自失としたクラウチ氏を見かねたらしいエイモスさんが引き継ぐ。
「バーティ、ここから私が──ウィンキーを見掛けた君達はその流れのままここに来たんだな?」
「はい」
「そして、そちらのお嬢さんは…」
エイモスさんの視線は巻き毛の少女に移ろい──俺に戻る。
平素ならパーシー曰く200以上もの言語を操るクラウチ氏が通訳するのだろうが、現状でのクラウチ氏はこう言ってはクラウチ氏を信望しているパーシーからしたら憤慨するかもしれないが──役立たずなので、フランス語を話せていた俺が通訳しろという訳だ。
「この娘はボーバトン≠フ生徒らしく、どうやらマダム・マクシームとはぐれてしまったようです」
「そうか。……後にあちらから届けが出るだろうからこちらで保護しておこう──あ、そうだ。名前をまだ聞いていなかったな」
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