第7章 聖戦
第170話 シュラスブルグ城潜入
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のこうのと考えたとしてもあまり意味はない。それよりは未来を見つめた方が余程建設的でマシと言う物でしょう。
それで、対して此方の戦力は……と言うと。
此方の戦力はガリアの騎士が三百。第二次大戦中の戦車や、ゲルマニアの連中から鹵獲した小火器の類がある……にはあるが、そんな物は魔法を主力とする連中。例えば俺と同じ程度の魔法を使用する連中の前では蟷螂の斧に等しい。
八十八ミリ対空砲で防御を固めた上に、魔法での防御に関しては不明。
こりゃ、もしシュラスブルグ城の防御が俺の想定している中で最悪の状態ならば、これは正に難攻不落と言うべき状態だな。
もし、今のガリアが中世ヨーロッパに等しい科学技術や旧態依然としたハルケギニアレベルの魔法しか持ち得ないのなら、おそらく素直に白旗を上げるべき状態だと思う。
もっとも、立場上、ここで落ちない、落ちないとウンウン唸って居ても意味はない。更に、俺にはこの世界に由来しない魔法の能力があるので何とかなる……可能性はある。
ならば。
「先ずは下の策から」
そう言いながら、懐より一枚の呪符を取り出し――
息を吹きかけ、導印を結ぶ俺。その次の瞬間!
「剪紙鬼兵。こいつ等は、魔法は使えませんが、それでも武器は扱える」
コピー元の俺が扱える程度にはね。
目の前に現われた俺の分身を指差しながら、そう説明する俺。そうして、
「こいつ等は呪符と俺の霊力が続く限り幾らでも作り出す事が出来る存在でもある」
其処でこれから三日を掛けて全員で人形を作って貰う。
材料は木以外なら何でも良い。数も多ければ多いほど良い。当然、この際、系統魔法の錬金を使用する事も認めましょう。
そう説明を続ける俺。
剪紙鬼兵の弱点は元々が紙である事。つまり、火にはめっぽう弱い。確かに、元々は俺のデッドコピーなのだから、弱卒の引く火矢程度なら簡単に捌く事は可能だと思うのだが、しかし、おそらく、このハルケギニア世界の炎系の魔法でも十分に対処可能な存在だと思う。
これでは常識を超える数を投入したとしても、同じように火矢や炎系の魔法の数で対処されるとあっと言う間に無力化されて仕舞う可能性が大。それは流石にマヌケ過ぎるので――
元々の素材を紙。つまり、木行以外の属性に置き換えてから剪紙鬼兵を作れば、それだけで弱点を克服する事が出来る。もっとも、木行以外の剪紙鬼兵には、それぞれの行に応じた新しい弱点が出来上がる事となるので、それだけの事で無敵の兵が出来上がると言う訳でもないのだが。
そして――
「そして鹵獲したティーガーを使って敵の砲門の無力化、更に城門を吹っ飛ばした後に、剪紙鬼兵を前面に押し立てて街に侵入。そのままアルザス侯爵の邸宅を押さえて仕
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