俺が生きる理由
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──嫌だ、サチ達のようにアスナ達を失うのは。
俺はそう言ってベッドから起き上がり、外に出ようとする。
だが、キリトとリズが止めに入るが俺は2人を睨みながら。
「邪魔だ、何も知らない奴が俺の前に立ちはだかるな。」
「ライ、お前な……!」
キリトは負けじと俺に反抗してきた。
「所詮、お前は何も出来ない子供だろーが。」
──今の俺は誰も助けられない、それならいっその事……
俺は今回のLAで貰った剣をオブジェクト化し、キリト達に向けた。
「俺とお前らはいる世界が違うんだよ。」
──離れよう。
「そんなことない。」
俺は外に出ようと扉を開けた瞬間に声が聞こえた。
「私達は同じ世界にいるよ。」
「……何言ってんの?」
──駄目だ、それ以上言ったら後戻り……
「だって、本当にそう思っているなら。」
アスナは俺の横に来て、微笑んでから──
「そんな辛そうな顔して剣を握らないもん。」
「…………。」
「無理に話してとは言わないよ、でもね。」
気付けば、俺は握っていた剣を床に落とし涙を流していた。
「君がどれだけ罪になることをしても、どれだけ周りから捨てられても、君の生きる価値が無いって言うなら私が君の生きる価値あるって証明する。だから!」
「明日奈……俺……。」
「分かってる、私達を自分から離して危険をなくそうとしてたんでしょ?」
俺は顔を伏せた。
──君には適わないな……
「私は死なないよ。」
「!?」
俺は伏せていた顔を上げた。
「だから笑って?」
この世界に来て、俺が最後に笑ったのは何時だっただろうか。
──デスゲームになる前?
いや違う、きっと。
君たちを失ってから俺は笑っていない。
『ライア大好きだよ、ありがとう。さようなら。』
──もしかして君は最後……
『ライア笑って。』
俺は今は亡き彼女の声が聞こえた気がした。
──そっか……。
俺は久しぶりに笑った。
「あぁ。」
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