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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第595話】
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 最後の一閃――未来はヒルトに当てる事すら敵わず、逆にヒルトの北落師門がシールドバリアーを切り裂いていた。


「……負けちゃったか」

「……ハァッ、ハァッ……」

「……ヒルト?」

「ハァッ、ハァッ……ん……。 あれ……終わった……んだよな?」


 一瞬思考が追い付かなかったヒルトだが、未来を見ると小さく頷いた。

 安堵するように息を吐くと同時に歓声が巻き起こる。


「ヒルトくーん!! 凄かったよー!!」

「凄い逆転劇! な、何か感動しちゃった!」

「凄い凄い!! 後は織斑君との戦いだねッ!!」


 巻き起こる完成と拍手に、ヒルトは一息吐くと――。


「そっか……もう、そこまで来てたのか」

「……うん」


 嬉しそうに微笑む未来――だがここで突然のアナウンスが学園全体に響き渡る。


『たった今入った情報ですが……最後の織斑君との対戦の前に、一人エントリーされます! えーっと……『山田真耶』って――山ちゃん!?』


 そのアナウンスと共にディスプレイに表示される山田真耶のステータスと登録機体【ラファール=リヴァイヴ・スペシャル《幕は上げられた(ショウ・マスト・ゴー・オン)》】の姿が映し出される――刹那、学園上空からオープン・チャネル通信が学園全体に開かれ、声が聞こえた。


「スタンダップ・ハーリィ・イッツ・ショウタイム!!」


 かつての授業の時の様に空から現れた山田真耶――ラファール・リヴァイヴの意匠を残しつつ、まるで打鉄の様に機体周囲に展開した巨大な盾が特徴だ。

 その盾も四枚有り、ウィング状に繋がって見える。


「有坂君、次の相手は私です」

「……ハハッ、どうあっても俺を代表候補生にしたくないようだな」


 荒い呼吸のまま、来客席をズームアップすると其所には不機嫌そうな表情のオーランド等反対派の姿があった。


「有坂君、補給後直ぐに試合です。 ……本来なら、先生と生徒でこういった事はあってはならないのですが――」

「……いいさ。 ……俺が勝てば、少なくとも度肝抜かせることも出来るだろ、先生?」


 ヒルトの言葉に驚く未来と真耶――ヒルトは勝つ気でいるのだ、自分の副担任に――《銃央矛塵(キリング・シールド)》の二つ名で呼ばれた山田真耶に。

 僅かに微笑を溢す真耶――掛けた眼鏡のズレを直すと。


「飯山さん、有坂君の整備、手伝ってあげてください。 先生も――彼とは一度本気で手合わせしたかったんです」

「そ、そんな……本気でって――」

「良いんだ未来。 ……落ちこぼれって言われた俺が今、各国の代表候補生に連勝を続け、今また新たに立ちはだかる嘗ての代表候補生に挑戦し――
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