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μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第48話 ユメノトビラ
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のみんなは、もう何をするのか決まっていた。



「何言ってんのよ穂乃果。そんなの、当たり前でしょ」
「そうね。まだ始まったばかりなんだから」
「行きましょう!私達ならできます!」



にこに続いて絵里と花陽も穂乃果に周りに集まって同様にピースサインを作る。



「始めよう。μ'sのライブを!1!!」



 
 穂乃果の合図に合わせて、数字を言っていく。
もう気の迷いはない。立ち向かえる。A-RISEに通用するかなんてことはわからない。でも、必死に向かっていけば予選突破は夢じゃない。







「μ`s!!ミュージック、スタート!!!」







 次は俺たちの快進撃。
A-RISE……見ていろ。これがμ`sの領域だ。




















〜☆〜






───μ`sのユメノトビラが幕を閉じた。





彼女らの踊る姿をスタッフのいる位置から静かに見守っていた。



 素晴らしいライブだった。
それが贔屓目無しにしても言える感想だった。隣で見ているA-RISEの一人、綺羅ツバサも不敵な笑みを浮かべながらも嬉しそうに拍手を送っていた。



 今まで以上の出来だったと言える。
だけど、それでもA-RISEに劣ってしまうのは一目瞭然だった。それを綺羅ツバサだけでなく、優木あんじゅも統堂英玲奈も気づいているだろう。


 過去の作品よりは圧倒的な成長は感じられた。だけど、それでもやはり結成して半年の素人グループ。A-RISEと比べたら、未だに大きな技量の差があるのは否定出来ない。






 でも彼女たちは違った。踊り切ったことに対する達成感、満足感のみしか感じられなかった。
A-RISEに勝つどうのことのは後回し、やりきるための足かせでしかなかったのかもしれない。勿論そうでないことは理解しているけど、流れ出る汗や、笑顔で言葉を交わ彼女らを見ていると……楽しかったという感想が出てくる。




「なるほど。だからツバサはμ`sを応援しているのか」


 背後で称賛する声が聞こえた。ステージから飛び降りると、元気よくスタッフの皆にお礼を言っている彼女らを眺めながら、俺は言う。


「今からμ`sのファンにでもなるか?」
「ふ、それは遠慮しておこうかな」




さらっと統堂英玲奈に流されて肩をすくめる。


「大丈夫よ、彼女達は予選通過できるわ」
「ほぉ?断言するあたり流石だよな」
「一つ、いいかしら」
「なんだよ……改まって」



 視界の隅に写る綺羅ツバサの表情は見えない。

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