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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
18.ルグルー回廊
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過ぎか、と思ったその時だった。
隣で沈黙していたリーファのアバターが不意に立ち上がった。
「おかえり、リーファ」
「おかえりなさい」
「そんなに慌てて何かあったのか?」
リーファは頷く。
「あたし、急いで行かなきゃ行けない用事が出来ちゃった。説明してる時間もなさそうなの。たぶん、ここにも帰ってこれないかもしれない」
余程のことということだろう。
シュウは立ち上がると軽く伸びをしながら、
「なら、移動しながら聞こう。キリトも早くそれ食い終われ」
「おう」
キリトが串焼きを一気食いする。
「……わかった。じゃあ、走りながら話すね」
────────────────────
人波を掻き分けながらアルン側の門目指してリーファは駆け出した。
三人の靴を鳴らす音が地底湖にかかる橋を鳴らす。リーファは二人に事情を説明する。
シグルドがサラマンダーと繋がっていたこと。
シルフとケットシーの両領主の会談が狙われており、もう襲撃まで一時間を切っている。
「───なるほど」
「チッ……もっと早く気づいてれば」
「いくつか聞いていいかな?」
「どうぞ」
「シルフとケットシーの領主を襲うことで、サラマンダーにはどんなメリットがあるんだ?」
「えーと、まず、同盟を邪魔できるよね。シルフ側から漏れた情報で領主を討たれたらケットシー側は黙ってないでしょう。下手したらシルフとケットシーで戦争になるかもしれないし……。サラマンダーは今最大勢力だけど、シルフとケットシーが連合すれば、多分パワーバランスが逆転するだろうから、それは何としてでも阻止したいんだと思う」
橋を終え、洞窟に入った。
「あとは、領主を討つっていうのはそれだけですごいボーナスがあるの。その時点で、討たれた側の領主館に蓄積されている資金の三割を無条件で入手できるし、十日間、領内の街を占領状態にして税金を自由に掛けられる」
「そうなのか……」
「やっぱこのゲームむちゃくちゃだな」
「だからね……シュウ君、キリト君」
隣を走る少年たちに視線を向ける。
「これは、シルフ族の問題だから……これ以上キミが付き合ってくれる理由はないよ……。多分会談場に行ったら生きて帰れないから、またスイルベーンから出直しで、何時間も無駄になるだろうしね。───ううん、もっといえば……」
リーファはこの先を言うか考えた後に口を開いた。
「世界樹の上に行きたい、っていうキミたちの目的のためには、サラマンダーに協力するのが最善かもしれない。サラマンダーがこの作戦に成功すれば、十分以上の資金を得て、万全の体制で世界樹攻略に挑むと思う。キミたちの実力なら傭兵として
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