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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
18.ルグルー回廊
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とから恐れるものは少ない。
「え……!?」
大きな火炎の渦からゆらりと黒い影が動いた。それはあまりに巨大な化け物の姿だった。
サラマンダーの前衛の優に二倍の高さがある。
「キリト君……なの……?」
呆然と呟く。
立ち尽くすリーファの眼前で、黒い影は頭を上げた。その頭部は山羊のように長く伸び、後頭部から湾曲した太い角が伸びている。丸い眼は真紅の輝き、牙を覗く口からは炎の息が漏れている。
その姿はまさに悪魔だった。
サラマンダーたちも皆が凍りつき動きを止めていた。
「グリーム・アイズ……」
隣にまで来ていたシュウが驚愕を浮かべながら小さく呟いた。
それがあのモンスターの名前なのだろうか。古参プレイヤーのリーファも聞いたことのない名前だった。
「ゴアアアアアアアアア!!」
轟くような雄叫びを上げた。
「ひっ! ひいっ!!」
サラマンダーの前衛の一人が悲鳴を上げて数歩後退した。その瞬間、恐ろしく早い速度で悪魔が動いた。鉤爪の生えた右手を無造作にシールドの隙間に突き刺さるとその指が重戦士を貫いた。そして一撃でエンドフレイムへと変わっていく。
「うわあああ!?」
たった一撃で仲間が倒されるのを見て完全に陣形は崩れた。
すると後方のメイジ集団の中から、リーダーと思わしき怒鳴りが響いた。
「馬鹿、体勢を崩すな! 奴は見た目とリーチだけだ、亀になれば───ぐあああ!!」
その声は途中で悲鳴へと変わった。リーダーと思われた男の腹部に光り輝く槍が突き刺さっている。槍をこんな馬鹿げた距離を飛ばせるプレイヤーなどリーファは一人しか知らない。
隣で先ほどまで驚愕の表情を浮かべていたシュウに他ならない。
リーダーを失ったパーティーはもはや壊滅寸前だ。先ほどまでの優勢が嘘のように巨大な悪魔と馬鹿げた槍と剣使いが次々となぎ倒していく。
あまりのことに呆然としていたリーファだったがようやく我に返った。
「あ、キリト君!! そいつ生かしておいて!!」
最後の一人をキリトが食い千切ろうとするのを辞めてどこか不満そうな顔をしてから空中で解放する。
放心状態でいる男にリーファは長刀を男の足の間に突き立てる。
「さあ。誰の命令とかあれこれ吐いてもらうわよ!!」
男はショックから逆に醒めたのか、首を振って、
「殺すなら殺しやがれ!」
「この……」
その時、悪魔が黒い煙になって消滅して黒衣の剣士が現れる。
「いやあ、暴れた暴れた」
キリトは首をこきこき動かしながらのんびりした口調で巨剣を収める。するとサラマンダーの隣にしゃがみ込み、肩をポンと叩く。
「よ、ナイスファイト」
「は……?」
唖然
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