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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
17.世界樹への一歩
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ないの。だからかわりばんこに落ちて残った人がプレイヤーの入ってないキャラクターを守るの」
「なるほど、了解。ならリーファ、シュウお先にどうぞ」
「じゃあ、お言葉に甘えて。十分ほどよろしくね」
言うとリーファはウインドウを開いてログアウトボタンを押す。警告メッセージをイエスボタンに触れると周囲の景色が一点に収束して遠ざかって行く。その端でわずかに躊躇うような視線を向けるシュウに気づいたがもう意識は仮想から引き離されていた。
────────────────────
「シュウ、どうしたんだよ?」
ウインドウを開いてログアウトボタンを押す寸前で指が止まってしまった。理由はわかっている。この先、シュウが集也に変わった瞬間にまたあの発作が起きるのではないかと思い指が動かない。
すると誰かの声が聞こえた気がした。
「大丈夫」「諦めちゃダメだよ」
その言葉にシュウはわずかに笑みを浮かべる。
「いや、なんでもない。じゃ、ちょっとよろしくな」
ログアウトボタンを押す。警告メッセージのイエスに指をかける。すると視界が中央へと収束してそのままブラックアウト。そして目を開けるとそこは見慣れた天井に変わっていた。
集也はナーヴギアを外し上半身を起こす。
そして心の中で何度も直葉の言葉を繰り返す。するとあの恐怖や殺意の感情は思い出される。しかし、発作が起こることはなかった。
そこで安心し、集也は再びベットに倒れる。
「……ありがとう、スグ」
少しだけ前に進めた気がした。小さく今にも崩れそうな一歩ではあるがそれでも全身することができた。それは彼女の言葉のおかげだ。
「よし!」
集也は頬を両手で叩く。パァン、という乾いた音とともにヒリヒリとする痛みがくる。
再びベットから体を起こすと部屋を出て一階へと駆けおりる。家の中は静まり返っており、どうやら両親ともにまだいないようだった。
キッチンへと行きカップ麺を作り、速攻で平らげると軽くシャワーを浴びてから再び自室へと戻る。
そして再び、アミュスフィアを被ると意識を再び仮想の
自分
(
シュウ
)
へと戻す。
初めに大きく伸びをしてから辺りを見回した。
「あれ、早かったね、リーファ」
「おかえりなさい。軽く食事して来ただけだしね」
キリトはもうログアウトしているらしく。体からは魂が抜けたように動かない。この場合は実際に魂が抜けている状態であっているのだがな。
そんな無防備な姿を見ているとどうイタズラしてやろうかという悪だくみが思いつく。
シュウが悪い笑みを浮かべながら魂のないアバターに触ろうとすると、
「イタズラしてはダメですよ、シュウさん!」
キリトの胸ポケットからもぞもぞと
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