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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
17.世界樹への一歩
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がった。どうも何かを隠しているような気がする。問い詰めようかとも思ったがシュウを責めるよりもレコンに聞いた方が確実に喋る。
今はそんなことよりも目の前のまだ知らない未知の世界へ行けるワクワクの方が大きい。わずかに後ろを振り向くと今まで過ごしてきたスイルベーンの街が徐々に小さくなっていく。
心の中でバイバイ、と呟く。
「───さ、急ご! 一回の飛行であの湖まで行くよ!」
────────────────────
リーファは半ば呆れながらキリトとシュウの戦闘を眺めていた。
スイルベーンから遥か離れたシルフ領北西の『古森』の上空、いわゆる中立域の奥深く。ここまでくるとモンスターもかなりのレベルになるため普通なら苦戦する。三人パーティーならば時間を有して攻略するか逃げるのだが、目の前の黒衣の妖精二人はそれをもろともせずにバーサーカーの如くなぎ倒して行く。
身長に迫るほどの巨剣をいとも簡単に振るうキリト。最初の登場の時や異様な飲み込みの早さからただのプレイヤーではないとは思っていたが、まさかここまでとは思わなかった。彼も同様にリーファがどうやっても勝てないと思ってしまった。
防御や回避などは考えない連続攻撃のキリトに対してシュウは回避して異常な速度のカウンターを狙う。しかもその全てがクリティカルポイントにヒットしているという。あれだけ長い武器をいとも容易く振るう彼らにリーファは自分が戦闘に加わる必要ないんじゃないかと思ってしまうほどだった。
援護に回っていたリーファだったがモンスターのデバフ解除と最後に逃げようとしたモンスターを魔法で倒しただけだった。
「おつかれー」
「援護サンキュー」
「援護お疲れ」
ぱしんと手のひらを打ち付けあって、笑顔を交わす。
その後はモンスターに出会うことなく古森を抜けて山岳地帯へ入る手前の草原に着陸する。
「ここからは空の旅はしばらくお預けよ」
「ありゃ、なんで?」
「見えるでしょ、あの山」
草原の先にそびえ立つ山頂が真っ白な山脈を指差す。
「あれが飛行限界高度よりも高いせいで山越えには洞窟を抜けないといけないの。シルフ領からアルンへ向かう一番の難所らしいわ。あたしもここからは初めてだから」
「長い洞窟か……」
「途中に中立の鉱山都市があってそこで休めるけど、シュウ君、キリト君、時間大丈夫?」
キリトがウインドウを出して時間を確認。
「リアルだと七時か。俺は当分平気だよ」
「俺も問題ないよ」
「それじゃあもうちょっと頑張ろう。ここで一回ローテアウトしよっか」
「「ろー、ローテ」」
二人の頭にハテナが見える。
「交代でログアウトの休憩することだよ。中立域だから即落ちでき
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