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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
16.再会
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想像ができなかった。

「なぁ……スグ……」

 掠れた声で直葉の名を呼ぶ。集也の言葉に耳を傾ける。

「俺ってさ……生きてて良かったのかな……」

 その言葉に直葉は固まる。言っている意味がわからなかった。いや、本当はわかっていた。
 だが、あまりに衝撃的な言葉に何もいうことができない。すると集也は続けて重い口をゆっくりと開いていく。

「こっちに戻れば、意味があるってフィリアは言ってたけど……結局、何も変わらなかった……」

 集也は微かな声で言葉を絞り出すように言っていく。

「……ミサキの母親に会って許された気がしてた……それだけで俺がやってきたことが全部が消えるわけじゃないのに……そんなことわかってるのに……わかってたはずなのに……俺は忘れようとしていた……すべてなかったことにしようとしていた……」

 直葉には集也が何をやってきたのかわからない。しかし、背中を丸めて何かに怯えるように震えている。そんな姿を見ていると直葉の心はどうしようもないほどに震える。

「……このままじゃ……あいつも、アスナも助けられない……」

「え……」

 その言葉に直葉はまるで凍りついたように動けなくなる。
 なぜ、今その名前が出てくるのだろう。だってその名前は、和人が目覚めるのを待っている人の名前。それがなぜ、集也の口から出てきたのか。しかし、その疑問は直ぐに晴れる。向こうの世界で集也もそのアスナという少女と一緒にいたんだ。
 直葉はひどく胸が苦しくなる。だけどこの感情をぶつけても今の集也には、何も届かない。
 するとまるでうわ言でもいうように集也が呟く。

「……やっぱり、俺はあのまま死ぬべきだったのかな」

 パァン、という乾いた音が道場に響いた。一瞬、自分でも何が起きたのかわからなかった。
 直葉はその言葉を聞いて集也の頬を叩いていた。なぜ、そんな行動に出たのか直葉自身もわからなかった。しかし、その言葉だけは言ってはいけない。聞いてはいけない。

「……どうして。どうしてそんなこと言うの!?」

 集也も驚きを浮かべて直葉を見ている。
 涙が頬を伝って落ちていく。なんで泣いているのかわからない。しかし、涙は止まることなく流れる。

「あたし……集也君が帰ってきてくれて嬉しかったんだよ。……お兄ちゃんと集也君が二人ともSAOに巻き込まれて、いつ死んじゃうんじゃないかって怖かった。でも、二人とも無事に帰ってきてくれた。その時、本当に嬉しかったんだよ!」

「……スグ」

 今まで抑え込んでいた感情が溢れ出てくる。
 涙が溢れるのを隠すように直葉は両腕で集也の体をぎゅっと包み込んだ。集也の体の震えが伝わってくる。しかし、次第にその震えが治っていくのがわかる。
 耳もとで囁きかける
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