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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
16.再会
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入った今日、それを改めて実感した。集也には、襲われてる女の子を助けることもできない。あんな風に笑ったり、冗談を言ったりすることもできない。友の最愛の人のために戦うこともできない。
 それは全てシュウだったからできたこと。集也にはなんの力もない。

 ある程度呼吸が整ったところでふらつく足取りで家を出た。特に行くあてなどない。だが、どこかへ行きたかった。いや、どこかへと逃げたかった。
 外は微かに暗くなっており、太陽は地平線の果てに沈もうとしていた。街にはまばらな明かりが灯る。
 向かいの家へと視線を向ける。家には明かりが灯っていないが、道場の方に明かりが灯っているのが見えた。
 あそこに行けば誰かいるだろうか?
 集也の足は自然とそちらへと歩んで言った。


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「はっ! ていっ!」

 ALOからログアウトしたのちに直葉は道場で少しでも先ほどのことから気を紛らわせるように竹刀を振り続けた。自分でもなぜあそこまで大胆な行動に出てしまったのかがわからない。
 出会って数時間も経っていない少年たちのために小旅行にも匹敵するアルヴヘイムの中央都まで向かうなんて普通では考えられない。
 以前、リーファになっているときの直葉の大胆さは五割増しだとレコンこと長田信一に言われたが、今日のは極付きだった。
 だが、どこか放っておくことができない。
 不思議な少年。落ち着いていたり、ふざけたりしてどうにも掴みにくい性格。そして初心者とは思えない恐ろしいまでの強さ。踏み込みのタイミングに攻撃の回避、瞬時の判断能力。どれをとってもリーファでは到底追いつけない代物だった。
 それに実力を見たというわけではないが、あのキリトというプレイヤーもただならぬ実力者であるということが直感でわかった。

「……不思議な二人だったな」

 いけない、いけない。集中するために道場に来ているのに余所事を考えてる。
 今一度無心になって竹刀を振ろうとしたその時だった。
 ガタン、という物音が道場の前でした。何かと思い確認しに行く。

「あ、集也君!?」

 そこにいたのは、今にも倒れてしまうのを必死で道場の外壁で手を支えている集也の姿があった。急いで彼に肩を貸して道場の中へと入る。

「どうしたの? 何かあった……の?」

 わずかに顔を上げた集也の眼を見て思わず言葉を失った。彼の目はまるで光を失い、暗く深い絶望の中に沈んで行くようなそんな眼をしていた。あの時の和人と同じ眼だ。詳しい理由までは知らないが昨夜の和人が同じ眼をしていたのを思い出す。
 集也を道場の壁側に座らせる。すっかりぐったりとしている。ここまでボロボロになっている集也を見るのは初めてだった。いつも明るく接してくれた姿からは
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