第十七話
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「それでも、誰も沈まなくて良かったってことで。」
俺はそうまとめた。
「それもそうだな。それじゃ明石さん、頼むな。」
「はいはーい。」
そう言うと明石さんは、持っていた工具箱を開いて、俺が始めてここに来たときと同じようにみんなの艤装を外し始めた。
…………いっつも思うのだが、これって一体どんな構造で体に装着しているのだろうか。前に明石さんに聞いてみたことがあるのだが、『教えてもいいけど、正直知らなくていいことって世の中に沢山あるよ?』と言うので、止めておいた。
明石さんは慣れた手つきで俺達の艤装をすぐに外した。
「ほいっ。これで終わりだよ。あなた達は食堂にでも行って休憩してきなさいな。」
そう言うと、明石さんは俺達の艤装を台車に乗せて工廠の中に入っていった。
俺達はそれぞれ明石さんにお礼を言って、鎮守府の方に歩き始めた。
「いやー、腹へった!今何時だ?」
摩耶さんが大きく伸びをしながら時雨に聞いた。
「えっと、今は一八〇〇だね。多分他の艦娘も居るね。」
「んじゃまぁ、あいつらと一緒に食うか。」
―食堂―
「あ、おかえりなさい!」
入ってきたとき、俺達に話掛けてきたのは、青葉だった。
「おう、ただいま。」
「それではー、二号さん!少しお時間よろしいでしょうか?」
すると、青葉は俺に向かって、メモ帳とペンを取り出して、俺に話掛けてきた。
「あ?いや、まぁ別にいいけどさ。」
「ありがとうございます!それでは、あっちの方の席で待っているので!」
そう言うと、青葉はさっきまで座っていたであろう席に戻っていった。
「はー、今回の一面はお前かー。」
摩耶さんが感心したようにそう呟いた。
「そりゃそうだよ。今回が初陣な訳だし。」
そう言ったのは時雨だ。手にはいつの間にか親子丼が乗ったお盆があった。
「ま、さっさと飯貰って行ってこいよ。なかなか長くなるからな。」
木曾もそういいながらお盆を受け取っていた。因みに、木曾にお盆を手渡していたのは羽黒さんだった。間宮さんが忙しい時は手伝いに来ているらしい。
「おう。そんじゃ羽黒さん、俺はカツ丼で。」
「分かりましたー。」
「……いや、カツ丼て。取り調べでも受けんのかよ。」
摩耶さんは俺の注文を聞いてそう言った。
「いやいや、受けるのは取材だから。まぁ、ある意味取り調べみたいなモンだけどな。」
青葉は、週二回のペースで、『広報 呉鎮守府』と言う新聞的なやつを発行している。出撃の様子や工廠の状態、艦娘のスキャンダル(これが七割)を掲載している。
俺もここに着
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