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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第591話】
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った。
織斑千冬は逆に、明らかに疲労の色が見え始めているヒルトを気遣おうと、レイアート会長に進言する。
「レイアート会長、ここで一旦小休止をとっては如何だろうか? 生徒達も観戦疲れも出てくる時間帯ですし――」
「おっとそれはダメですな、ブリュンヒルデ」
言葉を遮ったのはオーランドだった、千冬は腕を組むと――。
「何故です?」
「それは単純明解、我々には次のスケジュールがありますので。 会長はヨーロッパへ、我々はアジア方面へと向かわなければならないのです」
その言葉に、千冬は無意識にレイアート会長を見た。
「えぇ。 確かに私にはヨーロッパ欧州連合の視察がありますが……オーランド達には予定はなかった筈では?」
「何を仰いますか。 急な会合もあれば、アジア方面での活動もあります。 本来であれば今すぐにでも発たなければいけないのですが、一応? 彼の代表候補生選出が掛かってますからなぁ」
千冬はオーランドの目を真っ直ぐ見るも、オーランド自身は目を逸らす。
今言ってるのは嘘だろう――だが、下手にいえば今すぐにでも帰るかもしれなかった。
歯痒い状況に、千冬は奥歯を噛みしめ――。
「わかり、ました……」
其れだけを言うのが精一杯だった、ブリュンヒルデと崇められていても、学園外では無力に近い。
心の中でヒルトに謝る千冬、オーランドは表情に悔しさが見える千冬を見て僅かに唇の端をつり上げた。
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