運命のエクスシア
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えられなかったことを悔し気に吐露した。
「考えてみれば……私らも頑張っとるけど、一番敵にダメージ与えとるのは彼……ケイオスなんやよなぁ……。魔導師じゃないのに撃墜数は頭抜けとるし、機械竜にもクリティカルヒット当てとるし……」
ちなみに今回の戦闘までのニーズホッグの兵器の撃墜数は、普通の局員で魔導師ランクBなら平均6機で、IRVINGは平均10機、私は64機、はやては54機、ゼストが68機、ケイオスは72機だったりする。別に競ってないけど、ちょっと落ち込んじゃいそう。
「私もケイオスとはちゃんと話したことは無いけど、実力なら私達どころかゼストさん並み……もしくはそれ以上かもしれない。アウターヘブン社があれだけ強い人を大勢抱えられてる辺り、ディアーチェ達の手腕や信頼、実績がそれだけ凄いのかな」
「2年前の騒動もあったのに一応今も協力してくれてますけど、その協力関係が無くなったら……もし敵対関係になってしまったら、管理世界は終わりかもしれませんです」
リインの言ったことは恐らく間違っていないだろう。例の髑髏事件と爆破テロ、オーギュスト連邦の独立声明をきっかけに管理局は他の世界への表立った介入が困難となった。それにアウターヘブン社はオーギュスト連邦とのパイプ役も担っている……もし彼らが管理世界から撤退してしまえば、その瞬間、管理世界は完全に孤立する。そうなったら、管理局と管理世界はさながら餓死するように消滅してしまうことだろう。しかも現状の世情も含めて考えると、管理世界の人間が他の管理外世界に無理やり行こうものなら、アウターヘブン社かラジエルが次元世界大戦の阻止のために介入してくる。言ってみれば今の管理世界とは……袋のネズミ、箱庭、閉鎖空間……そのような状態だった。
「(ん? 今、なにかが引っかかった……。もしや……政治的に逃げ場が封じられているからこそ、イモータルは管理世界を中心に攻めてきた? あるいは……銀河意思は管理世界に対して、ひと際強い恨みがあるのかもしれない)」
今の管理世界は、政治的にも経済的にも戦闘的にも真綿で首を締められてるような状況に陥っている。まるで、捕らえた獲物を痛めつけながらもすぐには殺さないと告げられてる気分だ……。
「私達は、アウターヘブン社に大きく依存してる。生活、戦闘、経済、他にも多くの点で。しかも次元世界全体で、各世界の政府や軍隊、反乱組織に至るまでがコスト高で融通の利かない正規軍や管理局員より、『安全で使いやすい』PMCを頼るようになっている」
「それも気になるけど、私は経済の方が気がかりや。皮肉なことに……私ら管理局とイモータルとの戦いで、管理世界の経済が若干回復傾向になってきとる。アウターヘブン社含む軍需産業などの需要がひっきりなしに高まったせいでな。そうや、次元世界は人
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