第4章
3節―刹那の憩い―
夜の中の決意
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同レベルかそれ以上。
愛の為に頑張る訳でもなく、故郷の為に頑張る訳でもなく、ただ自分が元の世界に帰りたいから頑張る。
現状がハーレムなんておこがましい、自分がそれを望むのも論外だろう。
ラノベみたいに、すぐに“死”に慣れもしなかった。
この世界に来てすぐはいつも死体を見て吐いてたし、それでも結局は何かを食べなきゃ生きていけないから無理矢理口に詰め込んでいた。
何度も死ぬと思ったし、何度も痛い思いもした。
心だって壊れたことがあるし、身体だって何度も無理して壊れかけた。
―…本当、ラノベらしくない俺の人生だな。
それでも、そうだとしてもやはり――
「なぁ、ルリ…」
「…はい」
「俺、2日後頑張るよ」
――やはり、後悔はしていない…とソウヤは思う。
無双していなくてもいい、自分が故郷に帰るためでもいい、ハーレムなんて女性が可哀そうだ。
それに、“死”に慣れるなんてふざけてるし正直今でも吐きそうまである。
だってそれが“普通”だ。
何度も死ぬ思いをして、何度も痛い思いをして、ここまで来た。
心だって一度壊れた、体だって壊れかけたけど、ここまで来た。
なら、それが“我道”だ。
「誰だって自分の命を玩具にされたら怒る。そんなやつ許せないよな」
「…はい、そうですね」
許せないなら、謝ってもらわないと。
許せないなら、償ってもらわないと。
その気持ちを持つことに、“後悔はない”。
「ありがとう、ルリ。凄く助かった」
「はい…!」
“後悔しない”。
その為に、俺はここまで来た。
“後悔しない”。
その為に、俺は神をも倒そう。
――それが最善への道だと、俺は思っているから。
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